個太郎塾は上場企業グループによる大手の個別指導の学習塾です。
運営年数も長いことから様々なノウハウや、データが蓄積されているという強みがあります。
業界でも最長クラスの研修期間であることから、未経験でも運営が可能になっており、オーナーとして活躍できる層が広いのも特徴です。
また「売上が大きくなるごとに、ロイヤリティの%が下がる」という仕組みであることから、頑張れば頑張るだけオーナーの収入を増やせる点も特徴です。
下記で同社の強みや、弱みなど徹底的に分析していきます。
商品・サービスの概要と仕組み、特徴
一コマは80分となっており、先生1人に対して生徒2人の完全1対2の授業になります。
講師は大学生が中心ですが、生徒は幅広く、全学年が対象となっていることから、小学生・中学生・高校生まで対応しています。
また、普段は火曜日と金曜日だけなど、通う曜日が決まっている生徒であっても、テスト前などに、追加で授業を受けることが可能になっています。
個太郎塾の経営の強み・独立開業メリット
フランチャイズで独立開業するのであれば、儲かるか、儲からないかは重要なポイントです。
お金だけがフランチャイズの開業メリットでは無いものの、
成し遂げたいことが実現できるかは、事業としての強みを見れば、かなり見えてくるものがあるはずです。
下記で同社の強みを徹底的に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
歴史が深く、安心の上場企業グループ
個太郎塾は、1都3県を中心に出店をしている上場企業グループによる大手の個別指導の学習塾です。
創業者の梅田威男氏が教育事業に参入したのは、1965年5月であり、約60年近い歴史があります。
グループ全体では500を超える業界最大級の拠点を展開しています。
フランチャイズは意外と運営母体の会社が小さなこともあり、会社によっては事業の継続性が危うい会社も多いです。
しかし、個太郎塾を運営する株式会社個学舎は、上場企業である市進ホールディングスのグループ企業ですので経営は安定しています。
オーナーに対する研修が充実している
加盟後の研修期間は15日間となっており、業界でも最長クラスの研修期間となっています。
塾ビジネスは「リピート率が高い」という特性もありますので、開業直後に低品質のサービスを提供した時点で収益性が下がってしまいます。
研修期間が短い方が開業までの期間も早くできる、というメリットがありますが、しっかりと手厚い研修を行った上で、教室を開校した方が結果としてオーナーのメリットは大きいです。
経験や、年齢に問わず開始をすることができる事業である
先述の通り、個太郎塾のフランチャイズの特徴は「研修が充実していること」です。
そのため、塾の運営に経験がない人であっても問題なく運営ができるようになっています。
実際に授業を行うのは大学生などの講師ですので、オーナー自身には高い学力や、学歴などは必要ありません。(しかし講師の病欠等が発生した時のために、一応中学レベルの知識があった方がより良いでしょう)
塾ビジネスは、基本的に毎日外に出て営業活動をするようなタイプの事業ではありませんので、体力などに不安のあるシニア層であっても開業が可能であることから定年退職をした層にも人気のフランチャイズになっています。
保護者へのフォローが手厚い
塾ビジネスは「サービスの提供をするのは生徒である一方で、決済者は保護者である」という特徴があります。
そのため、良質な授業を生徒に提供することに目が向きがちですが、
ビジネスとして考えれば決済者である保護者の方への営業活動も大変重要です。
日々の業務もあり、なかなか保護者の方への活動に時間を使いきれないというのが、悩みどころです。
しかし個太郎塾では、保護者の方に向けたコンテンツを定期的に提供しており、加盟店の負担を減らす仕組みがあります。
具体的には、そもそもの入学試験の仕組みや、目まぐるしく変わっていく教育業界の変化の最新情報など多岐に渡ります。
もちろん、子供の年齢などによっても必要な情報は変わりますので、小学生・中学生・高校生など対象年齢ごとに、適切な情報を提供しており、既に個太郎塾に入っている保護者だけではなく、外部の保護者でも見られるようにしています。
これは既に個太郎塾を利用している保護者には情報を提供することは、継続率の向上や、単価の向上にもつながりますし、
まだ子供を通わせていない保護者の方には、新規の入塾のきっかけにもなるでしょう。
近年ではオンラインでの案内をしていることから、全国に一括でリーチができる、というのも大きな特徴です。
加盟店が毎回、企画をゼロから準備するのは、とてつもない労力になりますので、
このようなサポートの仕方を本部が行ってくれるのはありがたいのですが、意外と塾業界でも珍しい支援の仕方です。
本部としても、毎回の企画にはコストがかかりますが、同社のように拠点数が多く、一度に多くの保護者に発信ができることから収支が合うようになっているのでしょう。
拠点数が少なく、知名度もないような塾では定期的に実施することは難しいでしょうから、大手ならではの戦術と言えます。
講師に対する研修が充実している
先に挙げた通り実際に運営をしていく上で、オーナーは直接授業を行う必要はありません。
オーナーの仕事は生徒及び講師の管理と、保護者への営業活動が中心です。
生徒への授業は大学生の講師が中心になってきます。
そのため現場に立つまでの間に、しっかり本部の方でも研修を実施してくれます。
売上規模に応じてロイヤリティが変動する
フランチャイズで開業するときに、よくある不満が「売上が増えていっても、ずっと同じ%のロイヤリティを取られ続ける」というもの。
塾ビジネスはストック型の収益である、という特徴からも、他の業界と比較すると時間の経過とともに売上規模が大きくなりやすい、という特徴があります。
そのため、塾のフランチャイズでは固定のレートでロイヤリティを取られると不満につながりやすいのです。
しかし、個太郎塾のフランチャイズでは売上高の規模に応じて、ロイヤリティが変動していき、規模が大きくなるごとに、率を下げてもらえるようになっているのです。
頑張ったら、頑張っただけオーナーの取り分が増える仕組みになっているので、これは開業後に大きなモチベーションに繋がる制度と言えます。
売上規模に応じたロイヤリティの%
下記のように変動する仕組みとなっており、基本的に年間売上高が500万円増えるごとに0.5%安くなるように設計をされています。
■年間総売上高 3,000 万円超の場合:翌年度 ロイヤリティ率 9.0%
■年間総売上高 3,500 万円超の場合:翌年度 ロイヤリティ率 8.5%
■年間総売上高 4,000 万円超の場合:翌年度 ロイヤリティ率 8.0%
■年間総売上高 4,500 万円超の場合:翌年度 ロイヤリティ率 7.5%
■年間総売上高 5,000 万円超の場合:翌年度 ロイヤリティ率 7.0%
運営に必要な備品を無料でもらえる
教室にいらっしゃるお客様にお配りするパンフレットや、ポスターなどの備品は意外と開業後に継続的にかかってくるコストです。
もちろん無尽蔵に、というわけではありませんが、毎月本部から無料で備品を送ってもらえることでコストの削減をすることができます。
集客支援体制が整っている
塾運営というのは、基本的に学校が終わった後の時間帯から忙しくなるものです。
そのため、午前中など営業時間外の空白が生じてしまいます。
しかし、一方で新規の入塾検討をしている保護者の方は午前中に問い合わせをすることもあり、
その問い合わせの電話に出ることができなければ、機会損失が発生してしまいます。
かといって、24時間365日オーナーが電話対応をするわけにもいきません。
そのため個太郎塾の本部では、営業時間外の問い合わせを本部に転送することでフォローをしてくれるようになっていますので、貴重な問い合わせを無駄にせずに済みます。
請求代行をしてくれる
開業をしてから、意外と苦労をしがちなのが「請求作業」です。
サラリーマンの時は、別の部署で対応をしてくれていたと思いますが、起業をしたら原則全て自分でやらなくてはなりません。
しかし、個太郎塾では、授業料の請求から収納確認まで本部が代行をしてくれるので、その浮いた時間で別の業務を行うことが可能です。
個太郎塾の弱み・事業課題、デメリット
売上規模によっては、ロイヤリティが変わることが不満になる可能性がある
基本的に年間売上高が500万円増えるごとに0.5%安くなるように設計をされているのですが、
もし仮に実績値として、増えた売上高が490万などの額だった場合は、0.5%ぶんのロイヤリティが安くなりません。
そのため、オーナーによっては少々残念に思う可能性があります。
しかし「あと**万円の売上を増やせば、ロイヤリティが安くなる!」という具体的な目標が持てるのはメリットの方が大きいです。
オーナーになると、自分が組織のトップとなり、会社員などと違い上司がいませんので、気を抜くとついつい目線が下がってしまうこともあります。
何の目標もなしに事業を運営していては結果も出づらいので、このような仕組みがあると、定量的な努力をしやすくなります。
収支モデルの目安、収益(利益)事例
参考までに個太郎塾の収支モデルを記載いたします。単位は千円となっています。
生徒数30名の場合と、生徒数120名の場合を比較すると、利益率は2倍以上の差が生じています(22.40%→49.40%)。
システム使用料や、広告分担金などは固定で生徒数の増加に対しても横引きで推移しますが、売上の増加と共にロイヤリティは減少します。
また、生徒数に応じて講師人件費も大きく変動することから、合わせて人材募集費も変動します。
項目/年間生徒数 | 30名 | 40名 | 50名 | 60名 | 70名 | 90名 | 120名 |
授業料等 | 12,000 | 16,000 | 20,000 | 24,000 | 28,000 | 36,000 | 48,000 |
教材費 | 150 | 200 | 250 | 300 | 350 | 450 | 600 |
テスト費 | 180 | 240 | 300 | 360 | 420 | 540 | 720 |
売上高 | 12,330 | 16,440 | 20,550 | 24,660 | 28,770 | 36,990 | 49,320 |
ロイヤルティ | 1,260 | 1,680 | 2,100 | 2,520 | 3,940 | 3,780 | 5,040 |
システム使用料 | 360 | 360 | 360 | 360 | 360 | 360 | 360 |
収納管理料 | 144 | 192 | 240 | 288 | 336 | 432 | 576 |
広告分担金 | 150 | 150 | 150 | 150 | 150 | 150 | 150 |
映像システム基本使用料 | 120 | 120 | 120 | 120 | 120 | 120 | 120 |
小計 | 2,034 | 2,502 | 2,970 | 3,438 | 3,906 | 4,842 | 6,246 |
講師人件費 | 3,360 | 4,400 | 5,400 | 6,360 | 7,420 | 9,540 | 12,720 |
テナント賃料 | 2,520 | 2,520 | 2,520 | 2,520 | 2,520 | 2,520 | 2,520 |
広告宣伝費 | 600 | 600 | 600 | 600 | 600 | 600 | 600 |
教材費 | 105 | 140 | 175 | 210 | 245 | 315 | 420 |
テスト費 | 135 | 180 | 225 | 270 | 315 | 405 | 540 |
通信運搬費 | 200 | 220 | 240 | 260 | 280 | 320 | 380 |
用品消耗品費 | 50 | 75 | 100 | 125 | 150 | 200 | 275 |
複合機リース料 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 |
水道光熱費 | 300 | 320 | 340 | 360 | 380 | 420 | 480 |
人材募集費 | 70 | 105 | 140 | 160 | 180 | 220 | 280 |
その他諸経費 | 100 | 120 | 140 | 160 | 180 | 220 | 280 |
経費合計 | 7,540 | 8,780 | 9,980 | 11,140 | 12,400 | 14,920 | 18,700 |
①-②-③=営業利益 | 2,756 | 5,158 | 7,600 | 10,082 | 12,464 | 17,228 | 24,374 |
利益率 | 22.4% | 31.4% | 37.0% | 40.9% | 43.3% | 46.5% | 49.4% |
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