学習塾すららネットの独立・開業・起業情報を口コミ・評判まで徹底解説!/株式会社すららネット

はじめに

学習塾すららネットのビジネスモデルは、塾業界でも異質の存在です。

個別指導塾のフランチャイズは多くありますが、多くの塾FCが、講師1人に対して、生徒も1人(または2人)というオペレーションで運営しています。
しかし、すららネットの場合、高度でユニークなICT教材を保有しており、構師1人で40~50名もの生徒を見ることができます
まさに教育業界の革命とも言えるビジネスモデルです。

フランチャイズではないため、加盟金も0円で、ロイヤリティも0であり、300万円程度の格安価格で独立開業が可能です。
しかし「具体的にすららネットのどこが凄いのか?」という問いに対しては、意外と満足に回答できる人も少ないのではないでしょうか。

本日は、徹底的に同社の強みや弱み・事業機会や脅威に至るまで解剖していきます。

目次

【株式会社すららネット】の経営の強み・独立開業メリット

フランチャイズで独立開業するのであれば、儲かるか、儲からないかは重要なポイントです。
お金だけがフランチャイズの開業メリットでは無いものの、
成し遂げたいことが実現できるかは、事業としての強みを見れば、かなり見えてくるものがあるはずです。
下記で同社の強みを徹底的に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

上場企業が運営しており、ICT教材の運営が長い

すすらネットは2007年にプロトタイプを完成させています。
そのため、ここ数年で出てきたICT教材とは異なり、ICT教材としては比較的長い歴史を持っていることが強みです。

前身の会社から独立をして、NTTドコモなどの大手企業と連携をしながら事業を推進し、2017年には東証マザーズに上場しました。
2022年には、1300校以上の学校、そして1200以上の学習塾に導入しており、いまや43万人以上の生徒が活用している教材です。

数々の受賞歴

すららは教材の受賞歴が非常に多いことも特徴です。

例えば、日本e-Learning大賞の文部科学大臣賞を受賞したり、SDGsビジネスアワードスケールアウト賞などを受賞しています。
加えてデジタル庁の、デジタル社会推進賞デジタル大臣賞というプラチナ賞で最優秀賞を受賞しています。

個別最適化された教育を提供できる

すららでは全学年に対応した教材がありますが、実際に高校などでの導入実績もあります。
学校では学力の幅が広い生徒がいる中で、授業で一人一人の個別対応がなかなかできないというような課題がありますが、同社のサービスを導入することで、個別最適化された学習を実施できるようになってきています。

対応年齢、対応教科、対応学力層の全てが広い

すららの場合、小学1年生から、高校3年生に教育が可能で、国・数・理・社・英の5科目を教えることができます。

また、学力層に関しても、偏差値30台から、65程度まで広くカバーしていますので、顧客数を増やす上で大きな課題となりがちなターゲットを広く構えることが可能です。
最近、新規参入するweb教材の事業者は多いですが、歴史の浅さゆえに、教えられる対象も狭く設定されていることが多いです。
既存のeラーニング教材は学力層としては高めであることが多く、いわゆる低学力そうの生徒にはあまり適していない教材が多いです。

従来のeラーニング教材との大きな違い

eラーニング教材は大きく分けると映像配信型と問題集の二つのタイプが多いです。

映像配信型の特徴

映像配信型の場合は、ただの録画データを映像で流すだけになりますので、元々成績が良く、勉強が好きな子供でなければ、比較的継続が難しいという特徴があります

問題集型の特徴

問題集型の場合は「eラーニング」を謳っておきながら、実際の教材は、紙の教材をそのままデジタル化したものであるケースも多いです。
問題集をただ解こうとするだけでは、理解が追いつかない事が多く、比較的モチベーションの維持も難しいです。

すららネットの特徴

しかし、すららの場合は、先生役のアニメーションキャラクターと一緒に、生徒の理解度に合わせて進める形の教材になっているのが特徴です。
声優陣も非常に豪華で、ナルト、クレヨンしんちゃん、コナン、ワンピース、僕のヒーローアカデミア、進撃の巨人などの大人気アニメでも起用されているタレントに担当をしてもらっている点もユニークです。

ゲーミフィケーション要素も入れることによって、低学年層や、低学力層であっても、抵抗感なく継続的に勉強に取り組める工夫がされています。
学習教科や、学年に応じても最適なキャラクターを起用するほどの徹底ぶりで、楽しみながら学ぶことができるようになっています。
楽しく実力をつけていけるからこそ、自分から勉強を進んで行えるように子供が成長していくのです。

また、管理画面では、学習時間や正答率などの生徒の学習履歴が定量的なデータで見られるようになっており、
遠隔にいるような生徒にもリアルタイムで状況を把握して、声掛けをできるような仕組みになっています。
今どの教科をやっていて、何ページ目を、どれくらいの集中度で進行しているのか、というデータまで追えるようになっているのです。

講師の同時指導人数が多く、収益構造が強い

個別指導型の塾は、講師1人に対して、生徒は1人、または2人程度であることが一般的です。
しかし、すららの場合は、講師1人に対して、40~50名程度の担当をすることができます。

塾経営の収益構造を分解すると「売上=生徒あたり売上×生徒数」となりますが、生徒数の経営指標が、業界の中でも異常値とも呼べる水準まで上げることが可能なのです。

固定費が低く、コスト構造が強い

直近、塾業界で頻繁に出るのが「生徒を獲得するよりも、講師が集まらない」という事業課題です。
労働人口の減少は、やはり塾の講師アルバイトの獲得に響いているのです。
そのためアルバイト募集の際に、講師が集まりやすくするために、わざわざ駅前の好立地を抑える必要が出てきており、これが塾経営における固定費の増加に繋がってしまっており、経営を圧迫しています。

しかし、すららを運営する上では、特に新規での採用は必要ありません。
自分で講師を務めるのであれば、人件費も必要なく、教室としても10~15坪程度の狭い物件で問題ありません。

価格決定権がある

塾のフランチャイズに加盟する場合の、よくある不満に「本部の決定した授業単価に従わないといけない」というポイントが挙げられます。
既に開業前に立地などが決まっているケースも多くありますが、その場合だと「開業する前から近隣競合よりも明らかに料金が高い」という状況になることも珍しくありません。

しかし、すららの場合は、なんと「自由に価格を決めても良い」というルールになっています。
そのため、開校するエリアの近隣競合の設定単価から、確実に優位性のある価格設定を「後出し」で決めることができます。
近隣競合の方が料金が安くても、明らかにGoogleマップなどの口コミを見ると、評判が悪いこともあります。
そのような提供サービスにおける優位性が、ある場合は強気の価格設定をすることで顧客あたり売上を上げることが可能です。

また、塾は継続率が高いという事業特性がありますので「低学年の時の授業料は安めに設定しておき、会員数が集まりやすいようにしながら、学年が上に上がるほど価格を高くすることで、顧客あたり売上を上げる」などの経営努力をすることもできます。
また、人気の教科だけを高価格に設定するなどもできるでしょう。
他にも、1週間あたりの授業回数を増やしても、月額費用が大きくは上昇しないように設定して「上位プランへの選択率を上げることで、結果として生徒あたり売上を上げる」などの施策を打つことも可能でしょう。

戦略によって業績を伸ばせる

このように、価格決定権があると「打てる戦略の選択肢が無数に広がる」ので、経営者としての発想や、実力次第で事業を大幅に伸長させることができます。
価格決定権がない場合は、集客を強化して、客数(生徒数)を伸ばすしかありませんので、いくら経営努力を重ねても限界があるのです。
しかも塾ビジネスの場合は「教室の広さが起因する、収容人数の限界」と、「講師1人あたりの対応可能性生徒数の限界」という二つの構造的な制約があるため、客数しか伸ばせる経営指標がない場合、事業を伸ばす難易度が非常に高いのです。

価格が高くなろうが、提供サービスに対して、お客様の納得感があるかどうかでしかありませんので、提供サービスの品質をしっかりと上げる努力さえ惜しまなければ、お客様とオーナー、双方共にメリットのある提案ができます。

システムが優れており、保護者との信頼関係を構築しやすい

塾ビジネスは非常に特殊な業界です。
飲食業界であれば、サービスを提供する相手と、お金を支払う相手が基本的には一致しています。
しかし、塾業界では、サービスを提供する相手は生徒であり、お金を支払うのは基本的には保護者の親である事が多いです。
そのため、生徒の満足度だけを追っていても経営は良くなりません。保護者とのの向き合い方も大事なのです。

成績がが上がるかどうかはもちろん大事ですが「塾がちゃんと子供の様子や学習の状況を理解しているのか?」「それを元に保護者サイドにも定期的に、コミュニケーションを多くとってくれるのか?」という事が大事です。
結局、塾が子供と接しているのは、わずかな時間ですので、塾での状況を保護者に伝える事で、家庭内でのコミュニケーションが活発化して、学習効果を上げることにも通じるのです。

単純な話ではあるのですが、意外なことに、これが徹底できている塾は多くはありません。
なぜなら従来の個別指導塾は紙とペンでのアナログな学習が基本なので、進捗状況の管理工数が大きかったからです。
しかし、すららの場合は、オーナーがいつでもシステム上の管理画面で生徒さん1人1人の学習ログを確認することができます。
システムによって、生徒がどれぐらい学習していて、どこがつまずきのポイントになっているのかというような事が定量的に細かく把握できるので、保護者の方とのコミュニケーションが楽になっているのです。

【株式会社すららネット】の弱み・事業課題、デメリット

コミュニケーションツールを使いこなす必要がある

保護者とのやりとりに、コミュニケーションツールなどを活用するため、最低限の操作面での理解が必要です。
普段から、あまりデジタルデバイスを使うのが得意ではない方は、最初に少しだけ苦労するかもしれません。

塾業界の今後の事業機会(メリット)

個別最適化された教材が求められている

直近、戦後初の教育改革が行われており、新学習指導要領の導入、英語教育改革、大学入試改革の三つを中心に教育が大きく変わってきています。
それらの背景から、単純に暗記だけを求める時代ではなくなっており、集団授業だけでは全ての教育のカバーが難しい状況になっています。
しかし、労働人口の減少という構造的な課題もある中で、全ての子供に個別の指導をすることは難しいことからも、直近ではICTを活用した効率的な個別最適化された教育が求められています。

文部科学省によって、デジタル端末の普及率が向上している

文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」によって、急速に子供に対するデジタル端末の普及が進んでいます。
少し前までの日本では考えられない事でしたが、文部科学省のこの方針によって「1人1台の端末を持っている」という状況は、もはや当たり前の水準にまで上がっています。

具体的には、既に全国の公立小中学校で96%は整備をされています。
デジタル端末は、鉛筆や、定規と同じくらい当たり前の「文房具の1つ」くらいの立ち位置まで普及しているのです。
合わせて、学校内でのLAN整備も進んでおり、学校でインターネットが使えるのも当たり前になってきています。

教員の役割の変化による業界再編

デジタル端末の普及によって、教員も授業準備や成績処理などの負担が減り、働き方改革にも繋がっています。
授業の方法も大きく変わってきており、今までは、教員が準備した授業を全ての生徒に一斉に行うスタイルでしたが、ICT教材を活用することで、子供ごとに、最適な教育を実施することが可能になります。

このように単純に知識を教える業務はICT教材の活用によって、機械が代替するような流れになっており、教師の役割は「モチベーション管理」などのウェイトが大きくなってきている状況です。

合わせて、過去教育業界で大きかった指導方法である「集団塾」の割合が小さくなっており、かつての大手プレイヤーが買収されたり縮小をしながら、徐々に個人最適化された指導方法へのシフトが起きています。

市場規模は大きく、単価が上がっている

少子高齢化ではありますが、家庭における子供一人当たりの予算は上がっており、市場規模としては1兆円という巨大な規模感を堅調に推移をしています。

不景気に強い

コロナの影響によって、飲食や旅行など、多くの業界で大打撃が起きました。
しかし塾に関しては、影響が小さく回復が非常に早かった業界です。

社会が不安定であるからこそ、子供への教育の重要度が高くなっており、教育予算は減らされないのです。
むしろ、子供の数に対する塾に通う率は上昇傾向にあります。
共働き世代の増加による予算増加なども一つの背景となります。

新規開業層に有利な市場動向

このようなICT教材の活用の流れがある一方で、大規模な塾の経営をしている企業は、すでに集団指導のためのオペレーションや固定費が発生しているため、ビジネスモデルを変えることが難しい場合も多いです。

しかし、これから独立開業しようとする層や、既存の小規模な塾の場合は、柔軟に、すららのような教材を後から導入することができます。
このような「後出しの権利」があることが、小規模事業者の強みであり、チャンスなのです。

【株式会社すららネット】の事業脅威

少子化

日本の少子化は教育事業を行う上での不安材料です。
ただし、現状では通塾率の上昇や、単価の上昇が起きていることから市場規模が大きく下がるようなことは起きていません。

競争激化

同社の市場が成長領域であるがゆえ、既存の競合が投資金額を増やしたり、新規競合が出てくる可能性はあります。
またオンラインの教材を扱っている以上、その開発を支える人材などが競合に流出する事態が起きた場合は、事業のリスクになり得ます。

顧客(生徒)の集客について

集客といえば「インターネット広告」というイメージが定着しつつありますが、塾業界における集客に関しては、まだまだチラシなどの広告が有効です。

配布する枚数や、配布頻度など、成果を上げるためのノウハウはありますので、その点は加盟前に相談をしてみるとよいでしょう。
業界未経験の塾オーナーは、商圏で1度チラシの配布をして、諦めてしまうケースも多いのですが、配布したタイミングが、たまたまご縁がなかっただけであることもあるので、継続的に配布をすることで問い合わせ数を増やすことが可能になります。

他にも、ブログの更新など、継続的な努力で集客できるチャネルも存在します。

オーナーや、顧客からの評判・口コミ・評価

自分で休日を設定できるので、連休も取れるし、家庭と仕事のバランスがちゃんと取れるのが凄くいい。
塾のフランチャイズだと、営業日も営業時間も全て固定で入れられちゃうことも多く辛い。

とにかく経営の自由度が高いところが良い。自分の裁量で単価を決定できるのが革新的だと思う。
通常のフランチャイズだと、自由なところがないので、ただの販売代理店みたいな悪い印象しかなかった。
でも、すららだと、自分のゼロから考えた仮説を元に、戦略を実行できるし、それで日々の成果が変わるのが本当に楽しいし、儲かるかどうかも自分次第なので、やりがいがある。

とにかく小規模から始められるのが良かった!

収支モデル

すららネットの収支モデルは下記データが公開されています。
他社の塾のフランチャイズよりも高収益である事がわかります。
やはり固定費の低さが特徴的です

【項目】他社個別塾FCすららネット他社個別塾FCすららネット
月間平均生徒数20名10名40名40名
売上700,000300,0001,400,0001,200,000
ロイヤリティ80,5000161,0000
人件費163,0000327,6000
採用費30,000030,0000
システム使用料14,400028,8000
印刷費7,0001,0007,0003,500
教材費21,60055,00021,600130,000
広告費100,00060,000100,00060,000
家賃200,000120,000200,000120,000
その他75,00050,00075,00050,000
経費合計691,500286,000951,000363,500
月間利益8,50014,000449,000836,500
年間利益102,000168,0005,388,00010,038,000
利益率1%4%32%73%
同社ホームページより(https://suralajuku.jp/model/)

加盟の不安や、失敗(閉店/廃業等)の要因と対策

確実に儲かる商売はないですが、比較的スムーズに事業を立ち上げるポイントはあります。
塾の独立開業においては、まず「開校タイミング」が重要です。

基本的に、保護者や、子供が塾に通い始めようとする時期は年間でもある程度決まっています。
殆どのケースで言えるのが、定期試験の終了後や、長期休暇の前です。
やはり定期テスト帰ってきた直後に、必要性を親から指摘されたりする事が多いのです。

そのため、開校タイミングとして向いているのは、塾業界では、2月、3月、6月、7月、10月、11月、12月の年間で、7回です。

2ヶ月に1度のペースでチャンスがやってくるというのが、塾業界で開業する際のメリットと言えます。
実際に開業するまでは、物件探しや、販売促進準備、面談準備、契約の締結などやることが盛りだくさんです。
そのため開校時期を決めたら「いつまでに何を終わらせるのか」という事を逆算思考でスケジューリングしなくてはなりません。

加盟後の儲かる成功のポイント

塾経営では、やはり立地は重要なポイントになります。
そのため、出店候補における、小学校・中学校・高校の数や、偏差値等の学習水準などを元に大まかなエリアを決めることから始めるべきです。

次に、スーパーマーケットや、公園など、子供や保護者のよく行く場所などを把握し、その生活圏内に出店可能な物件があるのかのリストアップを行います。
そして最後に、物件リストの評価と交渉を行います。
塾は、大切なお子様を預かる場所ですので、一般的に繁華街など治安が悪いイメージの場所や、教育上あまり近隣にあるべきではない業態の近くは立地として好ましくありません。
幼稚園などの場合は、送り迎えを保護者が行いますが、塾の場合は子供が自分の足で帰宅するケースが多くなります。
そのため、帰宅をする夜の時間帯であっても、街灯が多く、明るい環境であるのか、などが保護者が気にされるポイントです。

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※各種情報は調査時点のものです。一部企業の公式ホームページからの情報を元に作成していますが、独自の調査による分析も含まれていますので、正確で詳細な情報は本部に連絡をして確認をしましょう。また、収支モデルなどの数値はあくまでもシュミレーションであり保証されるものではありません。

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