創業から約40年の歴史を誇る明光義塾ですが、創業当初から直営だけではなくフランチャイズも展開していました。
現在、フランチャイズオーナーは約400名おり、直営を含めて約1800教室の塾の運営をしています。
学習塾業界で「生徒数」「教室数」「オーナー数」の全てにおいて、業界No.1です。
直営店舗は200教室で、残りはフランチャイズとなりますので、フランチャイズの割合としては約90%となっています。
400名のオーナーのうち、60%程度と、半分以上が2教室以上の教室運営をしています。
3~5教室運営している割合が1番多いです。
1番運営している教室数が多いオーナーになると60教室にも及ぶ規模になっています。
「明光オーナーズクラブ」というオーナー会も組織されており、オーナー同士での交流も活発なのが同社の特徴と言えます。
そんな同社の特徴や、強み・弱みなど徹底的に解説をしていきたいと思います。
商品・サービスの概要と仕組み、特徴
明光義塾は自立学習が基本となっています。
自立学習とは、自分で考えて、自分で答えを出す、というような自立した人材になれるように促しています。
明光義塾では「答えを教えてはならない」と講師に教えています。
答えを教えずに、生徒から答えを教えてほしいと言われても、いきなり答えを教えることはせずに、答えの”ヒント”になることを教えて、自分の頭で考える癖をつけるようにしています。
更に生徒が出した答えには「なぜその答えになったのか?」ということを講師に説明をさせるようにしています。
そうすると、間違っている場合にも、どこに躓いて間違えたのか、ということがわかるので、その後の授業が円滑に進められるようになります。
「答えを教えない塾」というのは逆説的ですが、ビジネスモデルとしての強みにも繋がってきます。
明光義塾では、講師1人で3人まで生徒を見る教育スタイルをとっている理由もまさにここがポイントで、
生徒1人に対して講師が1人もついていると、どうしても講師は教えたくなってしまうものですし、生徒も悪い意味で質問をしやすくなってしまいます。
それでは、生徒のためにはなりません。
あえて、講師1人で3人まで生徒を見る教育スタイルをとることで、生徒にとっても、オーナーにとっても双方にとってメリットのある仕組みにしているのです。
教室の特徴
教室は大体20~30坪程度の場所を賃貸して、授業の場所や、面談の場所は分かれています。
坪数によって、入る座席の数が変わります。
20坪で20人程度、30坪で30人程度が一度に対応できる生徒の数の上限になります。
明光義塾の平均生徒数である約60名が在籍する教室の場合、MAXで20人程度が埋まるケースが多いです。
坪数によって、生徒数の上限が決まるので、この点は慎重に決めるべきです。
もしも、生徒の数に教室の広さが足りない場合は、上下のフロアを借りたりしながらスペースを確保していくことになります。
開校日・開講時間
一コマで90分となっており、こちらは加盟店が勝手に変更できないルールになっています。
しかし、開校時間や閉校時間は各教室ごとに決めることができるので、その点はオーナーの事情や方針次第です。
また、教室ごとに休憩時間や休校日なども自由です。
月謝・料金体系と、顧客属性
月謝は全国一律で決まっており、地方だから安くする、などができないようになっています。
学年と、週に何回の授業があるかによって料金が決まります。
中学生が全体の60%程度になりますので、比較的英語と数学の授業を求められるケースが多いです。
料金としては、例えば、中学1.2年で、週に2回であれば、2.4万円(税抜)が月謝となります。
他の講師1人に対して2人程度の塾だと、大体3万円弱くらいの設定であることが多いので、比較的業界平均よりも低めに設定されています。
しかし、同時に行う生徒の数が多いので、時間あたりの売上では大きくなります。
明光義塾の経営の強み・独立開業メリット
圧倒的な実績と、ブランド力の高さ
明光義塾は学習塾業界で「生徒数」「教室数」「オーナー数」の全てにおいて、業界No.1の老舗企業であり、圧倒的なブランド力を持っています。
塾のフランチャイズを検討する際に最も大切な論点の一つが「知名度の高さ」です。
その点では、明光義塾が最も良い選択肢であると言えます。
ストック型ビジネスモデルである
多くのフランチャイズビジネスにおける事業の弱みは「顧客が積み上がらず、常に集客コストがかかり続ける」という点にあります。
しかし、塾のフランチャイズであれば、基本的によほどの不手際などがなければ、学校を卒業するまでの長期に渡り、月謝をもらうことができます。
「顧客が積み上がり続けるストック型ビジネスモデル」という点が最大の強みと言えるでしょう。
仕入が必要ない
塾が提供するのは無形である「教育」という便益です。
ゆえに、仕入れや在庫が不要であり、飲食店や小売業などで大きな課題となる在庫ロス・廃棄ロスなどが生じない、という点が魅力的なポイントです。
月謝が前払いである
「顧客が積み上がり続けるストック型ビジネスモデル」というだけでも事業として強いのですが、
明光義塾では月謝が前払い制となっているのが特徴です。
7月の授業があるとすれば、6月には7月分の月謝を保護者からもらう形になっているので、サービスを提供する(コストが発生する)前に現金がもらえることになります。
明光義塾はオープンアカウントではない
「オープンアカウント」というと、フランチャイズを検討し始めたばかりの方には聞き覚えがない言葉かと思います。
これはフランチャイズ業界でよくある手法となっており、お客様から頂いたお金を、一旦本部が全額集め、ロイヤリティや備品などを差し引いた残金のみを加盟店に渡す仕組みのことを言います。
明光義塾の場合は、オープンアカウントではないので、お金の流れとしてはまず全額がオーナーのもとに集まります。
翌月の10日までにロイヤリティなどの本部への支払いを行えばよいことになっています。
そのため『現金の収入は先で、本部への支払いは後』という良心的な仕組みになっています。
脱サラしてフランチャイズ加盟をする人にありがちなのが、このような現金の動きに詳しくない点にあります。
多くの会社では、従業員に公開されているのは、PLの一部であり、BSやキャッシュフローなどが共有されていないことが多いので、経営者として必須となる、現金の動きに対する知見が浅いことが多いのです。
フランチャイズに加盟する際は必ず、このような現金の動きについて質問して確認しておくようにしましょう。
不況に強く、安定している
他の業界と同じく、コロナ禍の影響で、塾業界にもマイナスの影響はありました。
しかし、家庭の中での教育に対する優先順位は非常に高いため、他の業界よりも圧倒的に立ち直りが早かったことが他の業界と比較した時の相違点となります。
明光義塾においてもコロナ影響が業績にも初期は出ていたものの、比較的早い段階でにコロナ前の水準に戻りました。
人件費が低いビジネスオペレーション
塾業界の利益率を決める上で大きなポイントになるのが「生徒に対する教師の数」です。
明光義塾では、生徒3人に対して、教師(講師)は1人となっているため、売上に対する人件費率が低くなり、利益率が高くなる傾向にあります。
必要な講師人数は、その日に何人の生徒が来るかによって変わってきます。
例えば、1日に12人の生徒が来る場合で考えてみましょう。
明光義塾では、生徒3人に対して講師は1人ですので、この場合ですと4人で済みます。
しかし、他のフランチャイズ塾だと、生徒1人に対して講師が1人必要なことも多くあるので、12人の講師が必要なケースがあります。
講師が12人必要な場合と、講師がわずか4人で済む場合を比較すれば、考えるまでもなく、明確に後者の明光義塾の方がコスト構造としては強いと言わざるを得ません。
個別指導のフランチャイズ塾は多いのですが、個別指導と一括りに言っても、講師が何人の生徒を教えるかによって実はコスト構造は大きく違います。
売上の23~28%程度が適正値とされていますが、一様に決まっているわけではないのです。
教育業界は景気が悪くても家庭で減らされづらいという特徴がある一方で、
労働人口の減少は大きな課題となっており、生徒を集めるよりも、ある意味講師を集める方が大変なのです。
採用するための求人広告費用も大きくかかりますし、人数が増えるほど、マネジメントコストは大きくなっていきます。
その点、明光義塾の場合は、講師1人で3人まで生徒を見るスタイルですので、コストが低くなります。
人件費が固定費ではなく、変動費である
明光義塾の場合、生徒が少ない日は、講師の出勤をコントロールすればいいので、コストはかかりません。
コンビニなどをイメージするとわかりやすいですが、お客さんが来るかもわからない深夜などにも、常に人を張る必要があるようなビジネスでは多くの人件費がかかります。
「生産(授業)の前に、受注量がわかる」ということは事業を運営する上で非常に大きなメリットです。
業界問わず、人件費は固定費であることが一般的ですが、明光義塾の場合、人件費は受注に合わせて決められるので「変動費」です。
リスクヘッジになる
塾を運営していると生徒が急に来られなくなってしまうことがあります。
部活が終わらずに塾に間に合わないとか、体調を崩してしまったなどの理由がよくあるパターンです。
そんな時に、生徒1人に対して講師が1人だと、人件費が無駄になってしまいます。
しかし、明光義塾のように生徒3人に対して講師は1人というオペレーションにしておけば、リスクヘッジをすることができるので、人件費が無駄にならないようにできます。
継続率が高い
明光義塾は対面授業が中心になっています。
最近はタブレットを利用したオンライン商材もフランチャイズなどで増えていますが「継続率が低い」というデメリットも実は大きいのが実情です。
特に明光義塾がターゲットとしているような、成績中間層の勉強が好きではないような層に対しては相性が悪いと言わざるを得ません。
実店舗(教室)で授業を行うメリットであり、大きな介在価値は「モチベーションを保つこと・上げること」にあります。
直接生徒のリアクションを見ながら「頑張ってるね!」など直接のコミュニケーションがあるか、ないかだと大きく継続率が変わってきます。
もちろん、オンライン商材にはオンライン商材ならではのメリットも多くあるので、結局は何を強みに勝負をしていくか、という経営判断になる部分です。
特に成績優秀層などは勉強のモチベーションが高いので、オンライン商材とは極めて相性が良いです。
サポート体制
事業規模も大きく、創業当初からフランチャイズを展開していた経験からも、加盟店に対するサポート体制のノウハウも業界で最も持っている会社と言えます。
運営年数が多く、運営教室数が多いということは、イコール「知っている失敗の数も1番多い」ということにもつながります。
そのため、避けられる失敗は事前にオーナーに教えることで避けることができる、という強みにも通じるわけです。
未経験でも開業できる
イメージとは裏腹に、資格や免許なども必要なく開業できるのが塾業界のフランチャイズ開業におけるメリットの一つです。
明光義塾の弱み・事業課題、デメリット
大きくなり過ぎた
既に業界NO1の規模感まで大きくなってしまったので、穿った見方をしてしまうと「出店の白地エリアが他のフランチャイズよりも少ない」と言えます。
そのため、加盟を検討するのであれば、可能な限り早く進める方が良いでしょう。
必ずしも、出店エリアを選べない
先に挙げた点とも通じるのですが、既に全国NO1の規模まで拡大をしてしまっているので、必ずしもオーナーが出店したいエリアで出店することができません。
あくまでも、明光義塾の出店が手薄なエリアでないと出店が難しい側面があるというのが実情です。
これは、弱みでもありますが、オーナーの収益を守るためにも必要なことです。
自社内での競合を避けるという意味合いで、明光義塾では教室間の距離の制限をしています。
そのため、既に出店がされている教室の近くには、新しく出すことができない、というルールになっています。
設置制限地域は原則は半径1.5キロと定義されています。
しかし、地域によって、子供の数が違ったりもするため明確な出店禁止距離はケースバイケースです。
また塾業界では、新聞折込チラシが、いまだに集客手法のメインとなっています。
その背景から、折込地域についても定義されており、生徒募集のチラシの配布についても定められています。
明確な共通した距離は定義されておらず、エリアごとに子供の数も違うことからも、エリアごとに考慮しながら距離は決定をされます。
明光義塾の今後の成長戦略
明光義塾以外でのブランドは増えています。 そのため、明光義塾のオーナーが早稲アカ(早稲田アカデミー)や、REDといった、別ブランドでの複数店舗での運営をするケースが増えていくでしょう。
明光義塾の同業における競合企業
1番の違いは「教育理念」です。
この点はフランチャイズとして加盟する上では、必ず確認をしてすり合わせをしなくてはならないポイントです。
いくら事業として魅力的に見えても、根本の理念で共感や納得感がなければ、後から本部及び、加盟オーナー両者にとって不幸な結果となりますので、加盟前にしっかりと確認をしておきましょう。
個別指導axisとの違い
関西から出てきたフランチャイズ本部であり、ブランド認知などにおいては全国区の明光義塾とは差異があります。
一方で、教室数の少なさから、出店できるエリアの自由度は、明光義塾よりもあるという違いがあります。
詳しくは、下記の別記事で解説をしていますので、興味があればご覧ください。
アクシス(Axis)のフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を、開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!/株式会社ワオ・コーポレーション
城南コベッツとの違い
上場企業が運営する城南コベッツの分析を徹底的に行っています
城南コベッツ(株式会社城南進学研究社)のフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!
個別指導 Wamとの違い
教育理念や、サポート体制など複数の点で違います。
詳しくは、別記事で解説をしていこうと思います。
京進スクール・ワンとの違い
強いエリアなどで差がありますが、こちらは別の分析記事がありますので、別途ご覧ください。
京進スクール・ワンのフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!/株式会社京進
個太郎塾との違い
個太郎塾のフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!/株式会社個学舎
学習塾すららネットとの違い
学習塾すららネットの独立・開業・起業情報を口コミ・評判まで徹底解説!/株式会社すららネット
学習塾業界の事業機会
単価の上昇による市場規模の拡大
全国私塾センターによると、2005年から2019年までの間に小中高生の人口は12%減少した一方、学習塾業界の売上高は37%も上昇しています。
なぜならば、子供が減っているからこそ、子供を大切にする親や祖父母が増えており、子供一人当たりの教育費が増加しているからです。
通塾率の上昇
子供が塾に通ってる割合である通塾率が上昇しています。
地方や首都圏でも差はありますが、中学1年生〜3年生まで平均すると7割程度の子供が何らかの学習塾に通っていますので、塾に通わせることが当たり前の世の中になっています。
個別指導の拡大
塾といっても、さまざまな運営スタイルが、あります。
昔までは集団塾が一般的ではありましたが、明光義塾のような個別指導塾がどんどん増えています。
大体46%ぐらいまで塾全体の個別指導割合が上がってきています。
今後も、その動きはますます加速するでしょう。
学習塾業界の脅威
市場の拡大と共に競合が増える
個別指導の拡大は明光義塾にとっては追い風でもある一方、脅威とも言えます。
なぜならば過去、集団塾を経営していたプレイヤーが個別塾への切り替えを行なっており、競合が増えているともいえるからです。
ライバルも増えてくると、それぞれの会社の戦略が重要になってくるのですが、明光義塾は圧倒的な実績からくるブランド力をはじめとした強みがあるため、今後の成長が期待できます。
開業資金(加盟金)総額、開業費用総額
損益分岐点までにかかる経費は目安としては、300~500万円で、資金回収期間の目安としては約2年程度を見ておくといいでしょう。
なかなか立ち上がりには時間がかかりますが、ストック型ビジネスモデルというメリットは大きいので、まずはこのくらいは踏ん張る必要があります。
初期サポート費
150万円
研修費用
150万円
しかし、2店舗目以降は必要ありません。
陶器・備品・開講パック
185万円
本部の支援として、100万円分、チラシの印刷や折込などの販売促進費用を支援してもらえます。
しかし、備品などは物件の広さによっても変わってくる部分にはなりますので、もう少し安くなる場合もあります。
また、教室長が使う机、椅子などは本部の指定である必要がありませんので、安い業者を探すことも可能です。
講師募集費用
10万円
労働人口の減少を背景に、求人広告費用もどんどん負担が大きくなっているマクロ環境はありますが、
明光義塾では、全国で1800教室あるスケールメリットを活かして、求人媒体との交渉を上手に行なっているため、比較的安価に求人募集を行うことが可能になっています。
求職者からしても、明光義塾はネームバリューがありますので、比較的安心して仕事についてもらうことができます。
また面接などは最初はわからない部分もあると思いますが、採用面接に本部が立ち会ってくれたりするのでありがたいですね。
さらに、明光義塾では、生徒が塾を卒業後に、塾の講師として働いてくれることが多くあるのも強みと言えそうです。
生徒として接してきているので、双方に信頼関係がありますし、マネジメントも非常にやりやすく、採用コストもゼロであるというメリットがあります。
場合によっては、講師としてだけではなく「教室長」として採用することも可能で、そうなると教室を増やす時に非常に大きな戦力につながってくれます。
敷金、礼金・工事費用
こちらは大家さんなどによって違いますので、物件によっても大きく変わる部分です。
合計
495万円
ロイヤリティ
売上に対して10%
ロイヤリティは、売上に対して10%となっています。
テレビCM協力金
テレビCM協力金として1教室あたり月15,000円が固定でかかりますが、こちらの料金でホームページの運用も行なってくれます。
生徒数に応じた情報システム料金
情報システム料金として、生徒1人当たり月額500円が必要です。
こちらは生徒数によって変わってくるロイヤリティになっています。
PL構造・収支モデルの目安
収益構造
明光義塾の収益源は大きく分けると「継続的に入ってくる月謝」と「期間限定の講習売上」の二つに分かれています。
「継続的に入ってくる月謝売上」
どれくらいのコマ数を入れていただけるのか、ということによっても、生徒あたりの売上が変わってきます。
そのため、生徒の課題を正しく把握することで、この数値が大きく変わってきます。
こちらの収益を伸ばすためには例えば、特に課題の大きい教科から通っていただき、そこで成果を出すことができれば、他の教科も授業をしていただきやすくなる、などの方法が考えられます。
「期間限定の講習売上」
こちらは夏期講習、冬期講習、定期テスト対策などによる収益です。
イメージとしては「通知表の評価を4にするためには、次の定期テストで80点取らないと駄目で、現状の点数は60点なので、そのギャップである20点を埋めるためには、具体的な勉強量や勉強内容はこれくらいになるので、そこを講習で解決していきましょう」というような形で保護者の方や、生徒に提案をしていき成約数を増やしていくことになります。
具体的にどれくらいの年収を目指せるか
直営店だと年間平均として、生徒数が約50名となります。
そのため大体1年間の売り上げが2150万円ぐらいになります。
諸々の経費及び、本部へのロイヤリティ支払いを除いた額がオーナーの手元に残る粗利となりますが大体630万円程度を見込める収支モデルとなっています。
しかし、気を付けないといけないのが、人件費です。
教室長の人件費は含まれていないシュミレーションになっているので、オーナーが自分で教室長をすることを想定しています。
なので別途、人を雇って教室長をしてもらう場合は、人件費がまた別で必要になりますので、利益率は下がります。
教室長を雇う場合は、オーナー自身の直接の労働負担は減りますが、当たり前ながら利益率が下がることで取り分も減るので、複数店舗の経営をすることで利益総額を増やすなどの工夫が必要になるでしょう。
加盟の不安や、失敗(閉店/廃業等)の要因と対策
人に任せすぎる場合
「いずれは運営を人に任せたい」と思うことは非常にいいと思いますが、開業直後から人に任せて成功しようとすると、難易度は上がります。
そのため最初から、副業という立ち位置で開業をしてしまう場合のリスクは大きくなってしまいます。
ビジネス理解が著しく低い場合
先に挙げたように、売上を増やしていくためには、「継続的に入ってくる月謝」と「期間限定の講習売上」の二つのどちらか、もしくは両方を改善していく必要があります。
ただし、どちらにしても共通して大事なのが「生徒の課題発見能力」及び「課題に対する提案力」そして「提案した内容の実現力(教育の質)」の3つです。
本部の指導を仰ぎ、しっかりと努力をしていけば改善していけますが、明光義塾に限らず、どうしても教室によって差が生まれやすい部分です。
また、塾は他の業界と比較すると、非常に顧客の継続期間が長いストックビジネスではありますが、顧客特性上どうしても受験などの節目が終わると、一定の割合で顧客が抜けてしまいます。
そのため、新規獲得顧客数と、既存顧客数と両方をモニタリングして経営していく必要があります。
一般論として、塾ビジネスを行う上で、こちらをしっかりと行なっていない経営者は成果を出すことができないと言えます。
開業前、開業後のサポートやフォロー(研修支援など)
入塾率改善のためのトレーニング
明光義塾の本部の強みであり、具体的なフォローとして挙げられるのが「教室に入会していただくためのトレーニング活動」です。
同社では本部のトレーニングによるフォローが体系的に整っているので、その環境をしっかりと活かすといいでしょう。
立ち上げ初期の段階で入会率を上げるための営業力を上げておくと、経営が非常に楽になります。
コールセンターによる面談設定
タイミングによっては、塾長が問い合わせを捌ききれずに、対応が遅れてしまうことがあります。
そうなるとせっかく問い合わせをいただいたお客様が他社に流れてしまうことになります。
そんな時に使える本部のフォローが「コールセンターによる面談設定」です。
本部もコールセンターの人件費が重くかかってしまうため、追加費用がかかりますが、あくまでも成果報酬でお金を支払う良心的な形態になっているので、こういったフォローを活用していくことも加盟メリットと言えます。
塾を探すのは、生徒の母親であることが多いのですが、母親は子供を学校に送り出した後の時間帯に少し時間ができるので、どうしても午前中の問い合わせが多くなりがちです。
1日満遍なく問い合わせをされれば、少人数でも問い合わせを捌き切ることができるのですが、なかなかそれは難しいです。
だから、午前中でも稼働をしている本部のコールセンター利用が有効な打ち手になってくるのです。
商圏の調査と物件の調査
開業前のサポートも万全で、明光義塾の開業と相性の良い立地を調査してくれます。
融資のサポート
物件が決まると、初期の開設費用でどれぐらい必要かっていうのがわかりますので、融資の相談もしてくれます。
そして資金の準備できたら、いよいよ本部と契約という形になります。
儲かる成功のポイント
「入会の面談と、体験授業を同じ日に行なってしまう」というのが、一つの成功施策となってきます。
結局、問い合わせをいただいてからの、面談と体験授業を別日で行なってしまうと、100%の方が次回来てくださるわけではありませんので、集客コストが無駄になってしまいます。
そのため、両方とも同じ日に行なってしまえば、面談からの体験授業を受ける割合を大きく改善できるため、集客効率が改善するでしょう。
そして、その体験授業が終わった当日に入会まで決めていただけることが重要なポイントになってきます。
開校・独立開業までの流れは?
①個別面談
問い合わせをした後は、本部との個別の面談を実施します。
②FC契約
教室見学、市場調査、物件案内、概算見積などを徹底的に行い、加盟に納得すれば契約をします。
期間としては1ヶ月程度を見ておけばいいでしょう。
契約金等が発生するのはこの契約の時点が初めてになりますので、契約する前までは一切費用はかからないっていうようになっています。
③研修会
内装工事、看板取付、チラシ手配などを行います。
期間としては2週間程度を見ておきましょう。
④入会受付
講師募集、備品納入、教材納入などを行います。
もしも採用に自信がなければ、もう少し早めに採用活動に動き始めるなどの相談をしても良いでしょう。
期間としては1週間〜1ヶ月程度が目安になりますが、採用は不可逆性の高い重要な経営判断であるため、期間に関わらず納得感のある意思決定にしましょう。
⑤教室開校
チラシ配布を行い、教室の生徒さんを集客しつつ、講師の研修を実施することでしっかりと準備を行います。
約2週間程度の期間は見ておきましょう。
⑥開業後の数々のフォロー
研修センターなどを通じて、開業後のフォローもしてくれるので安心です。
開業直後に不安になる、面談なども手伝ってくれます。
また、担当のスーパーバイザーを1人つけてもらえるので、都度相談をしながら進めていくことができます。
加えて、研修会も都度実施されますので、しっかりと活用していきましょう。
※参考までに各工程の目安となる期間は記載しましたが、個別の状況により、この部分は変わってくるはずで、あくまでも目安です。
明光義塾のフランチャイズの仕事のやりがいとは?
生徒である子供の夢に貢献できるのは、やはりオーナーのやりがいにつながりますよね。
子供の将来の夢を聞き、その計画にも携われるのは、この仕事ならではのやりがいです。
中には最初から夢を持っているわけではない子供もいますが、教育と共に夢が出てきたりすることもあるので、そんな時も子供の成長が感じられて、嬉しくなるものです。「点数」という形でわかりやすく、成長が定量的に追えるのも良いポイントですね。
また、意外なことに塾の経営のやりがいの一つは「講師の成長」です。
明光義塾は大学生にも人気のアルバイトですから、新大学1年生で「生まれて初めてアルバイト」ということも多いです。
大学1年生から講師を始めて、就職活動を迎えたりすると、そこでオーナーが相談をされることも多いですし、
アルバイトを始めたばかりの頃は、まだ幼さもあったような講師が、就職活動頑張ってる姿を見たりすると「やはり塾の経営は人の成長に関われてるんだな」と実感が持てます。
他の業界だとなかなか持てないやりがいと言えます。
また、年に1回総会があり、優秀な教室の表彰などがされますので、こちらを一つの目標に頑張るオーナーも多いです。
加盟したオーナーの加盟時の平均年齢
39.6歳です。
日本政策金融公庫の新規開業実態調査によると、起業した人の平均年齢は43.5歳であることを考えると、早めの創業と言って差し支えはないでしょう。
教室開業・加盟後のオーナーの経過年数のデータ
5年未満の運営が全体の16.7%のオーナーとなっており、残りの約83%程度が5年以上運営しているオーナーなので、このデータからも明光義塾が長く運営を続けられるフランチャイズであることが分かります。
複数の教室を経営しているオーナーの比率
2教室以上経営しているオーナーは約60%程度です。
実は1教室しか経営していない加盟オーナーは全体の40%程度にしか過ぎません。
フランチャイズは加盟して、1店舗目が成功してから2店舗目を開始するオーナーが多いことを考えると、
1教室しか経営していない全体の加盟オーナーに関しても「これから2教室以上経営することになるオーナー予備軍」と捉えることができます。
複数経営をすると、特定エリアで何かが原因で業績が下がったとしても、片方を伸ばすことができたりもするので、リスクの分散ができる、と言うメリットもあります。
オーナーや、教室長に学歴は必要?
聞かれることは、全くのゼロではありませんが、多くはありません。
結局、授業をするのは、オーナーや教室長ではなく、講師です。
そのため、学歴を聞かれるとしたら講師がほとんどになります。
※各種情報は調査時点のものです。一部企業の公式ホームページからの情報を元に作成していますが、独自の調査による分析も含まれていますので、正確で詳細な情報は本部に連絡をして確認をしましょう。また、収支モデルなどの数値はあくまでもシュミレーションであり保証されるものではありません。
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