やきとり大吉のフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!/ダイキチシステム株式会社

はじめに

  • 2022年9月13日飲食業界で衝撃が走りました。「やきとり大吉を、鳥貴族が買収する」というニュースです。
  • やきとり大吉は飲食店のおよそ90%が10年続けるのは難しいと言われる中で、出店する店舗の80%が10年以上続いている実績があります。
  • 店舗数では鳥貴族と同規模であり、全国500以上の店舗数を有しています。
  • 飲食店の中でも焼き鳥屋といえば「職人技」という印象があり、修行期間などの経験がないと、出店は難しいと言われることが多いですが、やきとり大吉ではオーナーの80%が飲食未経験者だと言うから驚きです。
  • その秘密について記事で徹底的に深掘りたいと思います。

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目次

やきとり大吉(ダイキチシステム)の強み・メリット・魅力

開業資金の低さ

  • 一般的な飲食チェーン店では、3,000万円以上が必要になります。
    しかし、やきとり大吉のフランチャイズの場合は250万円からと、圧倒的な小資本で開業をすることができます。
  • ただし、その場合は店舗を借りるリース形式での開業となります。
  • 自分の希望する立地での開業の場合「オーナー方式」になりますので開業資金は物件取得費用を含めると1750万円は必要になります。物件取得費用を含めると一般的には3000万円以上が必要になることが多く、中には1億を超えるケースもあるので、オーナー形式を選んだとしても、比較的リーズナブルなフランチャイズです。

ロイヤリティーの低さと、仕組み

  • 一般的なフランチャイズでは、売上に応じた高いロイヤリティが取られる事が多く、売上が上がるごとに、その分支払いロイヤリティーの総額も高くなっていく変動型であることが多いです。
  • しかし、大吉のユーザー方式での開業であればロイヤリティは「毎月固定の、わずか3.3万円」だけで済むので、頑張ったら頑張っただけ、余分に出た利益を自分のものにすることができます。
  • リピーターを増やすための仕掛けや、仕入れ先の最適化など、経営者として挑戦できる余白を意図的に作ってくれているので、努力のしがいがあるフランチャイズと言えそうです。

教育・研修などのサポートの手厚さ

  • 個人で開業する場合は、独学が基本となりますし、創業前に修業するにしても、その修行先も自分で見つける必要がありますので、教育体制が整っていないことがデメリットと言えるでしょう。
  • また、一般的なチェーン店では研修制度自体はあるものの、2週間程度であることが多く、しっかり行っていても1ヵ月程度しかありません。
  • なぜならば、売上から変動性のロイヤリティをもらうことが多いので、本部はできる限り早く立ち上げをさせたいという背景があるからです。
  • 一方、大吉の独立開業であれば、本部指定のノウハウを熟知した店舗にて「3ヶ月間」たっぷりと基礎から学ぶことができます。

出店戦略の秀逸性

  • 個人での創業では、賃貸条件の相場・立地の調査や家賃交渉など、すべて自分で行う必要があります。
  • 相場感などもわからないでしょうから、オーナーに不利な条件で契約を結んでしまうトラブルも多いです。
  • また、一般的なチェーン店では、駅前等の家賃の高い物件を勧められることが多く、固定費が重くのしかかるため、利益を出すのに大変苦労します。
  • 一方、大吉は人の多い繁華街や駅前など、競争の激しい一等立地には出店しません。
  • そもそも駅前の店自体が極端に少ないのも特徴です。そのような場所ですから、家賃も普通の飲食店よりも安く済ませることができるようになり、損益分岐点も低くすることができるようになります。
  • 大吉が出店するのは、駅から少し離れた住宅街やバスの通り沿いなど、地元の方が通いやすい場所です。
  • 「家までの帰り道に気軽に立ち寄れる」が、やきとり大吉のコンセプトなのです。
  • 業界ではここまで極端な出店戦略を取っている企業は国内では珍しいので、出店に関しても独自のノウハウが多いと言われています。
  • その出店ノウハウを活用して、本部が「オーナーにとっても無理のない運営ができる、地域密着型の立地調査をしてくれる」と言う点も大きな加盟メリットです。

小規模店舗(20席程度)に絞った出店をする戦略性の高さ

  • 店舗の広さも下手に大きくし過ぎないことも、焼き鳥大吉の特徴です。
  • 広過ぎると、オーナーの目に届かない場所が増えてしまうので、顧客満足度が下がってしまう余地が生まれるからです。
  • 郊外で、地域密着型の店舗を作り、リピーターを中心に集客を成立させるための工夫と言えます。
  • 店舗が広くなければ、よほど忙しい時でない限りは、アルバイトもあまり雇わなくて済むというのが利益率を押し上げる要因となります。夫婦や親、兄弟などで事業を行えば、アルバイトはより必要なくなるでしょう。

仕入れにおけるメリット。独自のビジネスモデル

  • また一般的なチェーン店では、セントラルキッチンからの一括仕入れとなりますが、大吉の独立開業であれば、多くの場合、実績のある仕入れ先を紹介してもらえます。
  • アルコール銘柄及び酒販店は本部指定のものとなりますが、食材に関しては、オーナーが仕入先の変更をすることもできるようになるため、個人での創業をする際と、チェーン店で創業するときの良いところ取りができるのがメリットでしょう。
  • 酒が本部指定の業者になる理由は「本社にはスーパーバイザーがいないから」です。
    本部ではなく、外部パートナーの酒の卸業者の営業マンに、大吉のスーパーバイザーの役割を担ってもらっているのが非常に面白い戦略です。
  • 本部にスーパーバイザーがいないことを不安に思う加盟検討者もいるかもしれませんが、結局「酒の卸業者からしても、納入をする大吉店舗が繁盛をしてくれないと自分たちの売上が伸びない」という事情があるので、本気で加盟店を助けてくれるのです。よくできた仕組みですよね。

商品力の高さ

  • セントラルキッチンではなく、各店舗で仕入れを行うので、鮮度も高く美味しい商品が提供されます。
  • 仕込みも店内で行われますから、そのこと自体が店内の良い雰囲気にもつながっています。本部からの紹介はあるものの、業者などを変える創意工夫のポイントが残されているのもいい仕組みですね。

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やきとり大吉の弱み・事業課題、デメリット

多店舗展開には向かない

  • 儲かるからと言って、2~3店舗など多店舗展開を推奨していないのが大きな特徴です。
  • 「とにかく自分の出店した店舗を手堅く残していく」というのが同社のユニークな戦略です。
  • 加盟前に「多店舗展開すれば、儲かりますよ!」と夢を見せて、蓋を開けてみたら「実は2店舗目を出せるほど1店舗目が儲からない。。」というような不誠実なフランチャイズ本部も多い中で、同社はこのような方針を公に伝えているところに、企業としての信頼性の高さを感じます。
  • 結局このような方針を打ち出した方が多店舗展開をして大きく稼ごうとするような、山っ気のあるタイプよりも、
  • 真面目な性格のオーナーが集まりやすくなることで、結果として店舗の継続経営率も高くなると推察しています。

150万円スタートの場合は店舗を選べない

  • 本部は、加盟店に失敗をさせないためにも、大手との競争をなるべくせずに、店舗運営が実施できるエリア剪定などを慎重に行なっています。
  • そのため、150万円スタートの「ユーザー方式」で開業をする場合は、出店するエリアを選ぶことができません。
  • 希望に合うエリアで開業することもできなくはないですが、100%叶えられる訳ではありません。
  • そのため、見知らぬ土地で事業をスタートせざるを得ない人もゼロではないため、軌道に乗るまで少し心細く思ってしまう方もいるかもしれません。

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やきとり大吉の、収支モデルの目安。ロイヤリティも加味した収益事例

低資金で開業する場合

  • 本部所有の店舗を借り受けて開業する場合の大人気のプランの紹介をしてもらいます。
  • 別途、開業時の仕入れ等の実費が約100万円の用意は必要ではあるものの、業界平均の費用を考えると破格であることがわかります。
  • 任される店舗は本部が指定をしてくれて、月額定額の店舗使用料+ロイヤリティーを3.3万円等支払います。

月商150万円モデル

  • 売上は月に150万円で、オーナーの月収は、43万円となりますので、年収としては516万円程度です。
  • 生活費が月に20万円程度だとすると、貯金は月に23万円程度できて、年間では276万円程度できる計算になります。
仕入れ 46万円

酒、肉、野菜・その他

本部への支払い 34万円

店舗家賃:15.3万円

店舗使用料:14.3万円

ロイヤリティー:3.3万円

大吉グリラーフィー:1.1万円

※家賃、店舗使用料は店舗によって変動します。

その他費用 27万円

人件費、水道光熱費、雑費など

月商200万円モデル

  • 売上が月に200万円の場合、オーナーの月収は、63万円となりますので、年収としては756万円程度を見込みます。
  • 生活費が月に20万円程度だとすると、貯金は月に43万円程度できて、年間では240万円程度できる計算になります。
仕入れ 62万円 

酒、肉、野菜・その他

本部への支払い 29.7万円 

店舗家賃:15.3万円

店舗使用料:14.3万円

ロイヤリティー:3.3万円

大吉グリラーフィー:1.1万円

※家賃、店舗使用料は店舗によって変動します。

その他費用 41万円 

人件費、水道光熱費、雑費など

最初からオーナー店主として開業する場合

  • 出店場所がオーナーの希望地域で開業できて、収入が増えるのがメリットでしょう。

月商150万円モデル

  • 売上は月に150万円の場合、オーナーの月収は、59.5万円となりますので、年収としては714万円程度を見込みます。
  • 生活費が月に20万円程度だとすると、貯金は月に39.5万円程度できます。
仕入れ 46万円

酒、肉、野菜・その他

本部への支払い5.4万円

ロイヤリティー:3.3万円

大吉グリラーフィー:1.1万円

改装積立金:1万円

その他費用 27万円

人件費、水道光熱費、雑費など

鳥貴族による買収について

  • 「やきとり大吉」を運営しているダイキチシステム株式会社は、サントリーホールディングス株式会社が100%の株を保有する企業でしたが、2022年9月13日に鳥貴族が買収する発表をしました。
  • 焼鳥屋チェーンの鳥貴族は、主に関西、関東、東海における繁華街等の中~大規模な商圏を中心に 600 店舗超を展開している会社です。
  • それに対して、一方でダイキチシステムは、フランチャイズ業界でも珍しい直営店のないフランチャイズ本部として、全国500店舗超えの鳥貴族に近い規模で「やきとり大吉」を運営しています。
  • 鳥貴族の大倉社長は若い時に、やきとり大吉のファンになって焼き鳥業界に入っていくことになったほどの方ですから、大吉事業に対する理解も深い方です。だからこそ、今回の戦略が生まれたのでしょう。
  • やきとり大吉は、地域密着店として、小~中商圏を中心に出店する独自の戦略を取っているため、相互補完関係を取りやすいです。
  • 客層としても、鳥貴族は駅に近い立地も多いため、若年層が多いですが、大吉の方は比較的年齢層が高めとなっており、客の奪い合いも起きづらいです。
  • 2社を合わせると「1000店舗を超える、焼き鳥屋業界の最大手」となる事からも一層、飲食業界における注目度及び、影響力が上がり、仕入れや物流面での優位性が上がると推察します。
  • また、今回の買収のもう一つの意図には、優秀な社員の単純な退職を防止する意図も含まれています。
  • 今まで鳥貴族社員が起業する時の「社員独立」の選択肢としては、
  • 鳥貴族・トリキバーガーなどが挙げられましたが、そこに新たに大吉が加わるのです。
  • そうする事で、本来、鳥貴族の優秀な社員が競合他社や完全にゼロからの独立として「競合に変わってしまう」ことを防ぎ、「逆に、自社グループに組み込む」ということができるようになるわけです。これぞ”戦略”ですね。
  • ちなみにサントリーホールディングスの連結子会社である、サントリー株式会社は2022年7月末時点で、鳥貴族の株を2.23%持っています。
  • このようにサントリーは他にも、スシローを運営するFOOD & LIFE COMPANIESや、銀だこを運営するホットランド、木曽路、大庄、ジョリーパスタなどの多くの飲食系の会社の株を保有しているのが特徴です。

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加盟の不安や、失敗(閉店/廃業等)の要因と対策

  • 鶏の消費期限の目安は、2~3日程度であることが多く、比較的傷みやすい食材であることから「足が速い」と言われます。
  • そのため、できる限り仕入れてから実際に提供するまでの速度が早いほど、お客様に美味しく提供することができます。
  • 大吉の場合は、セントラルキッチンを採用しておらず、自分で仕入れたものを串打ちして提供する形になっています。
  • セントラルキッチンを採用しないということは、常に新鮮な食材をお客様に提供できる、という強みにも繋がります。
  • 一方で、オペレーション上は、自分で販売数を予測しながら、適切な仕入を行い、常に新鮮な食材を用意する必要が生じます。
  • 大吉の場合は「スーパーバイザーを持たない」という特殊なフランチャイズの形態を取っているため、稀に、その辺りのマネジメントをしっかりと行わずに、新鮮な食材で商品を提供できていない店舗もあります。
  • そのようなお店は、客足が遠のきますので、リピーターが肝である大吉の商売では致命傷となり得ます。

※各種情報は調査時点のものです。一部企業の公式ホームページからの情報を元に作成していますが、独自の調査による分析も含まれていますので、正確で詳細な情報は本部に連絡をして確認をしましょう。また、収支モデルなどの数値はあくまでもシュミレーションであり保証されるものではありません。

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