モスバーガーのフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!/株式会社モスフードサービス


はじめに

モスバーガーは海外からの進出が多いハンバーガー業界で、1972年に純国産ハンバーガーチェーンのブランドとして始まりました。
そして今や業界最大手の一角として、国内店舗数合計は約1300店舗にまで拡大しています。
意外と知られていませんが、日本でテリヤキバーガーという和風バーガーというジャンルを始めたのもモスバーガーであり、同社の商品開発力の高さは圧倒的です。

また、近年では海外での出店も凄まじく、台湾、シンガポール、香港、タイ、インドネシア、中国、オーストラリア、韓国、フィリピンなど、さまざまな国で広がっています。
特に台湾での店舗数は非常に多く、約300店舗もの出店をしています。

そんな同社の強み、弱み、事業機会や脅威などを徹底的に解説していきたいと思います。

目次

モスバーガーの経営の強み・独立開業メリット

商品開発力の高さ

和風バーガーの代表として、今や「テリヤキバーガー」は日本に定着しています。
このテリヤキバーガーは、今もモスバーガーの売上ランキングで上位にランクインしていますが、
実は、モスバーガーが「日本のチェーン店で初めてテリヤキバーガーを開発したという事は意外と知られていません。
モスが誕生して、2年目の1973年に開発されてから、大人気のメニューです。
お客様の味覚も時代に合わせて変わっていっていますので、同社はその人気に胡座をかく事なく、
テリヤキバーガーをはじめとして、定期的に商品の改良や、新商品の投入をおこなっています。

マーケティング力の高さ

モスバーガーは、SNS・WEB、アプリの全方位で投資を活発に行っており、集客力が非常に強いです。
Twitterのフォロワーは150万人を超えており、WEBの会員数も約500万人おり、スマホアプリのダウンロード数は約550万にも登ります。
特にリピート顧客の数が多いスマホアプリの会員獲得は重要であり、過去、モスバーガーが大量に投下したマーケティング費用によって蓄積された膨大な会員を活用できる、という意味合いでは、ある意味フランチャイズに加盟するのは後であるほど得である、という見方もできます。
またモスバーガーの強さはインターネットにおけるマーケティングだけに限った話ではありません。
最近では世界でも屈指の人気キャラクターである「星のカービィ」とコラボしており、子供向けのセットのおもちゃやオリジナルグッズなどを作ることで、家族の集客を可能にしています。

他にも毎月29日は「にくにくにくバーガー」と呼ばれる、モスライスバーガー焼肉のライス部分をパティに変え、さらに直火焼きチキンとレタスを挟んだ、ボリュームたっぷりの肉だらけの商品も提供しており、話題性作りや、定期的な来店のきっかけを作っています。

競合との差別化戦略の違い~地域密着力の高さ~

出店戦略の違い

マクドナルドを代表とする他社は、明らかに通る人が多い立地に、大きな家賃を投下して店舗を構える傾向にあります。
一方で、モスバーガーの場合は、人通りの多い場所から、一本入ったような場所で小さな店舗を構えて、対象エリアで住んでいる地元民を対象に長く愛される店舗を作る、という違いがあります。

創業のとき、地域の方のお役に立ちたいという思いから始まった活動が今も続いており、モスバーガーでは店舗前と店舗周辺の清掃を行っています。
地道な活動ではありますが、この活動のおかげで地域の方とのコミュニケーションの場となり、周辺のお客様から愛されるお店になっています。

健康訴求

従来「ハンバーガーは身体に悪い」という悪い印象があり、「売っているのは罪悪感」というような表現をすることもあります。
しかし、モスバーガーは緑を基調とした店舗デザインで、提供する商品も他社と比較して健康的なものが多いです。
更に、2020年4月から全面禁煙化を進めたこともあり、業界の中でも特別なポジショニングを取れています。

安全へのこだわり

味についての徹底したこだわりを持っていますが、食の安全についても厳しい基準を設けています。
3000を超える多くの契約農家と連携すること安心安全な食材を使って美味しい商品を提供しています。

夜の売上も見込める

ハンバーガー店の集客が偏るのは、やはり昼の時間がメインです。
高級路線のハンバーガー店であれば、夜の集客も可能ですが、比較的チェーン店は夜の時間帯の集客が減るのが一般的な傾向でしょう。
最近は「夜モス」を積極的に打ち出しており、夜の時間帯の集客を強化しています。
15時からの限定メニュー「夜モスライスバーガーよくばり天金目鯛とかきあげ(塩だれ)」や「夜モスライスバーガー よくばり焼肉」を販売し、夕食ニーズもしっかりと獲得しています。

少人数でも店舗運営を可能にする為の生産性向上

ネット注文、予約販売、デジタルギフト、セルフレジなど、様々な施策を動かしており、従業員の負担が少なく、売上・利益が増えるような仕組みを積極的に導入しています。

多様なニーズへの柔軟な対応

フランチャイズというと「画一的」「どこに行っても同じ」というイメージがあります。
しかし、モスバーガーでは、商圏や立地、客層、お客様の利用理由などに合わせて柔軟に商品やサービス、店舗形態を変えています。
住宅街、繁華街ではカフェ需要に応えるために「モスバーガー&カフェ」を展開していますし、
都市部や駅前などの立地には20坪程度で出店可能な「小型店」や「テイクアウト専門店」を出店しています。
また実店舗がまだ出店していない地域やイベント会場などの場所へは小回りの利く「キッチンカー」での出店などをしています。

加盟店と本部が対等な立場として支え合っている

フランチャイズというと「トップダウンで、とにかく本部の言いなり」などの悪いイメージもありますが、モスバーガーの大きな特徴の一つは、本部と加盟店がお互いにパートナーとして対等な立場であることです。

モスバーガー本部は、スーパーバイザーを通じて、各店舗と密接なコミュニケーションを取っており、オペレーションの粒度から、戦略のレベルまで店舗経営において必要になる事を全力でサポートしてくれています。
フランチャイズの中には立地も、競合も、客層などの前提条件が違うにも関わらず、画一的な指導をするケースも少なくありませんが、
モスバーガーのスーパーバイザーは、店舗によって異なる各店舗の課題を正確に見抜き、一緒に解決策を考えていく姿勢があります。

モスバーガーの弱み・事業課題、デメリット

商品の提供スピードが遅い「アフターオーダー方式」

モスバーガーは「基本的に注文をもらってから作る」という、アフターオーダー方式と呼ばれるオペレーションになっています。
それは「できたてアツアツの美味しい商品を食べてもらいたい」という思いがあるからです。
これは、商品力の高さにも通ずる部分ではありますが、提供速度が遅い、という点では弱みと言えます。
しかし、先に挙げた通り、モスバーガーではwebやアプリでの予約注文を積極的に進めています。
そのため、お客様の受け取りたい来店時間に合わせて変わらず、出来立ての商品を提供することに成功しています。
登録したクレジットカード決済をする仕組みになっていますので、店舗にきてから会計作業で無駄な手間も出ません。
webやアプリの会員数が増加している事からも、今後更にこの傾向が大きくなっていくでしょう。

店舗数を減らしている

2018年には国内の店舗は、1,341店舗ありましたが、2022年3月期には 1,251店舗まで90店鋪程度減少しています。
しかし、一方で、売上高は全体として伸びていることから、1店舗あたり売上は伸びていることがわかります。
そのため、1店舗あたりの業績で考えれば、むしろ強くなっている、とも考えられるため、新規でフランチャイズの加盟を検討するには、必ずしも弱みとは断ずるべきではない要素となっています。

モスバーガーの事業機会

市場規模の大きさと、成長性

国内の市場規模は1兆円前後と呼ばれており、ファストフード業界は非常に大きな市場規模と言えます。
しかしながら、日本フードサービス協会の調査によると、外食産業の市場規模はコロナ前の19年から21年12月まで、22カ月連続で下がっており好調ではありません。
それにも関わらず、2021から2022年のファーストフード業界は、上位10社中9社が増収をしており、非常に好調な業界と言えます。
コロナの影響は、多くの飲食業界にネガティブな影響を及ぼしたことからも、この動きは特殊です。

※ハンバーガー業界は基本的には堅調な推移を見せていますが、2014年ごろはマクドナルドの業績不振によって大きく下がっています。
しかし、2018年頃、マクドナルドの業績回復に加えて外国のハンバーガーチェーン(ウマミバーガー: UMAMI BURGERや、シェイクシャック Shake Shack等)が日本に上陸してきたことも加えて、市場規模が大きくなりました。

和・洋・中、どの需要も取れる

ハンバーガーは、モスバーガーが始めたテキヤキバーガーを初めとした和風の商品もあれば、
洋風の一般的なハンバーガーもあり、最近ではエビチリなどの中華風のハンバーガーまで用意されています。
そのことからも、和洋中、どの需要も狙えることがハンバーガー業界の特殊な商材事情です。

外食・中食・内食の全てを取れる、多様な収益モデル

コロナの影響で、テイクアウトの需要が大きく伸びました。
そのため、テイクアウト専門の飲食フランチャイズが増えていますが、モスバーガーの場合は、元々ビジネスモデルの中にテイクアウトが組み込まれていたため、慌ててオペレーションの構築などをゼロから行うなどをする必要がありませんでした。
中食の市場規模は、コロナの影響とは関係なしに、1975年以降ずっと右肩上がりで増え続けており、同社では元々その市場を狙った事業を行っていたのです。
日本では古くから出前文化が根付いており、元々蕎麦屋やピザなどのテイクアウトやデリバリーの需要が大きかったのです。
店内での飲食に加えて、テイクアウトやデリバリー需要も取れる、ということが同社の事業の強みです。
また、最近では食パンの販売なども行っていたりするので、内職需要の取り組みまで実施しており、収益モデルが非常に幅広いと言えます。

※中食:買ってきた料理を自宅で食べること。
※内食:自宅やスーパー等で素材を買ってきて自宅で調理をして食べる食事。

モスバーガーの事業脅威

競合の増加

特にコロナが流行し始めてから、テイクアウトと相性の良いハンバーガー業態への注目度が上がっています。
そのため、鳥貴族などの異業種からの参入も増えていることに加えて、コンビニなどの小売店がハンバーガーの需要を取るために、商品開発等を進めている、という状況があります。
しかし、同社の専門店として運営実績を踏まえると、まだまだ優位性の高いポジションにいると考えられます。

原価の上昇

円安の進行等による、原材料費や、物流費の高騰によってコストが上昇している。
しかし、これはモスバーガーに限った影響ではありません。
近年、付加価値を上げながらも、値上げ傾向にあるのは、このような背景が理由となっています。

配送サービスの値上げ

Uber等の配送サービスの利用も行っているため、このような事業者が値上げを実施した場合、利益率に一定の影響を及ぼす可能性があります。

トラブルによる営業停止リスク

同社に限った話ではありませんが、近年度々起こっている問題の通り、従業員によるトラブルや、衛生上の問題が起きる可能性もゼロではありません。深刻な問題が起きた際は、営業停止などになる可能性もゼロではありません。
他の店鋪の失敗によって、加盟店が悪影響を受けないようにするためにも、同社は厳しく経営管理を行っています。

モスバーガーの今後の成長戦略

立地の細やかなニーズに応じて、モスバーガー&カフェ、小型店、テイクアウト専門店、キッチンカー MOS50などの出店をしています。
また、物販の展開も強化していることが挙げられ、食パンの販売だけではなく、スナック菓子やグミなども開発し、モスのブランドを活用して、店舗だけではなく、量販店やコンビニなどでの販売も促進しています。

従業員(正社員)、アルバイトの採用集客について

モスバーガーでは、年齢、国籍、性別、学歴などを問わず多様なバックグラウンドを持つ人々が活躍できる職場づくりを行っており、
仕事と育児・介護の両立を支援する制度の整備などを積極的に行っています。
高齢者の採用を積極的に進めていることでも有名です。

また、外国人雇用なども進めており、ベトナム国立ダナン観光短期大学と提携しており、 独自の教育カリキュラムを現地学生に提供することで、日本で活躍できる人材の育成にも取り組んでいます。

モスバーガーの、開業までの流れ

1.フランチャイズ加盟説明会の参加

本部担当が丁寧に説明会を実施してくれます。

2.加盟面談の申込

必要書類を送付して申し込みを行います。

3.面談(1次・2次・最終)

モスバーガーは、飲食業回にありがちな、無理な営業活動はありません。
「食を通じて人を幸せにする」という経営ビジョンに共感するオーナーをしっかりと見定めていることが特徴です。
これは当然「面談に時間をかけ納得いくまで話し合いの場を設けてくれる」という意味合いでも、本部だけではなく、オーナーにとっても大きなメリットです。

4.立地調査・事業計画作成・フランチャイズ契約

加盟が決定した後に出店のための物件探しが始まります。
候補物件が出てきた後に資金計画や細かい事業計画について確認をします。
その後、物件の契約と同時に、フランチャイズ契約の締結をします。

5.研修参加・店舗オープン

教育実習では、自信を持ってお客様を迎えられるようになるまで、各商品の作り方を丁寧に学んでいきます。
衛生管理など食の安心安全に関する基礎的な知識を身につけたり、接客力の向上まで幅広く講義が用意されています。
ドライブスルーであれば、車の出入りへの配慮が必要ですし、それぞれの店舗の特性に応じて、オペレーションなども違ってきますので、事情に応じた最適な教育を行ってもらえます。

経営理念、経営ビジョン

経営ビジョンは「食を通じて人を幸せにすること」で、
中長期でのビジョンとしては「心のやすらぎ」「ほのぼのとした暖かさ」をお届けし、世界が注目する外食のアジアオンリーワン企業へと掲げています。

フランチャイズ加盟オーナーや、顧客からの評判・口コミ・評価

悪い評判・口コミ・評価(お客様から)

事前にオーダーをしておかないと、提供が遅い。

良い評判・口コミ・評価(オーナーから)

1店舗目が軌道に乗ってきたため、現在2店舗目の経営も考えています。

元々、顧客という立場で大好きだったモスバーガーを通じて、今度は地域のお客様を自分が喜ばせていることに誇りを感じます。

他のフランチャイズも検討していましがが、加盟金目当てで、すぐに加盟させようとする業者も多く、不信感を持っていました。
しかし、モスバーガーでは、第1次面接から第2、第3次面接、そして最終面談まで、非常に丁寧な話し合いの場を設けてくれるので、安心して加盟することができました。

お客様が喜んでくださり、従業員が楽しそうにしてくれてるという姿を見られることが一番の喜びです。

加盟の不安や、失敗(閉店/廃業等)の要因と対策

当然、世の中に確実に儲かるフランチャイズはないですが、

モスバーガーはハンバーガー業界でも特に経営ビジョンを大切にしていることからも、経営ビジョンへの共感度が低いオーナーには向いていないです。

互助組織「モスバーガー共栄会」

全国のオーナーが同じモスバーガーの仲間として話し合う為の場として「モスバーガー共栄会」があります。
相互啓発を図り、地域社会へ貢献をしていく為の会となってます。
一般的なフランチャイズは、オーナー同士の繋がりが希薄で、むしろ本部の中には、加盟店同士のコミュニケーションを歓迎しない会社まで存在します。
しかし、モスバーガーはかなり特殊なフランチャイズとなっており、
加盟店同士「一緒に頑張ろう」という気概があり、悩み相談や、助け合いの機会が多くあります。
これは他のフランチャイズでは真似をしようとしても真似ができない部分です。

モスバーガーのフランチャイズシステムは、一般的なトップダウンの組織ではなく、本部と加盟店がフラットな横並びの対等な関係性になっており、それに加えて、共栄会の仕組みを通じて、加盟店同士も繋がっているというのが特徴的です。

独立支援制度「サンライズシステム」

過去実施をしていたことがありましたが、2021年10月8日の情報によると、独立支援制度(サンライズシステム)の新規採用は終了しました。

「モスバーガー」の名前の由来

様々な説がありますが、モスバーガーのMOSは、下記の意味があると公表されています。

M:Mountain
山のように気高く堂々と
O:Ocean
海のように深く広い心で
S:Sun
太陽のように燃え尽きることのない情熱を持って

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