メディアに取り上げられる機会も多い、海鮮丼フランチャイズの「丼丸」ですが、その事業の裏側はあまり知られていません。
海鮮丼ビジネスは、ナマモノを扱っており、原価が高いイメージが強く、
経営の難易度が高そうな印象を持ってしまいます。
しかし、それを支える、同社の経営の工夫を知ると、飲食店ビジネスに関わる方であれば、思わず膝を打つでしょう。
■「業界NO.1」の国内最大規模の海鮮丼フランチャイズ
■調理なしで「乗っけるだけ」という究極のオペレーション。
■原材料費を高くしても、コスト構造が強く、利益が出る。
■リスクを小さくして独立開業をする事ができる。
■メニューや看板など、経営の自由度が、とにかく高い。
この分析記事では、丼丸の強み・弱み、市場動向について徹底的に解説していきます。
丼丸の加盟検討をしている個人・法人は必見の分析をしています。
丼丸の経営の強み・独立開業メリット
フランチャイズで独立開業するのであれば、儲かるか、儲からないかは重要なポイントです。
お金だけがフランチャイズの開業メリットでは無いものの、
成し遂げたいことが実現できるかは、事業としての強みを見れば、かなり見えてくるものがあるはずです。
下記で同社の強みを徹底的に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
業界NO.1の国内最大規模の海鮮丼フランチャイズ
- 約400店舗を運営しており、海鮮丼のフランチャイズとしては業界NO.1最大規模である。
- 「創業1979年の老舗寿司屋が展開する海鮮丼専門店」という訴求を行える。
- 国内では北海道から沖縄に至るまで店舗が展開されており、エリアを問わない事業成功を既に検証済みである。
- 年間売上も100億の大台を超えており、確かな実績を有している。
暖簾代が安い
- 業界No. 1企業だが、暖簾代は固定でわずか33,000円。
- 固定であるため、オーナーの経営努力に応じて、しっかりと利益を増やす事が可能。
オペレーションが簡単で、人件費が安い
- 従来「寿司」というと職人のイメージがつきまとい、修業期間には10年必要だと言われていた。
- しかし、丼丸が提供するのは「海鮮丼」であるため、シャリを握ったりする必要もなく、
ネタは既に切り身の状態であるため『酢飯に乗せるだけ』というオペレーションになっている。
そのため、修行などは必要がない。 - 調理の手間が少ない事から、注文からの提供速度が劇的に速く、顧客数を大量に捌ける。
通常の飲食店ビジネスは、店内の大きさ(席数)に応じて、売上上限が決まっている。
しかし、丼丸のフランチャイズは、テイクアウトがベースのビジネスモデルである事から、売上の伸び代が大きく残っている。 - 小規模店舗をベースとしているため、1人などの少人数でも回せる体制になっており、人件費が低い。
- 高度な技術を有し、育成期間も長い寿司職人を雇用する必要がないので、従業員1人あたりの人件費も安い。
- もちろんオーナーも飲食業界未経験で問題なく回せる。
売上・利益の拡張性が高い
- 寿司職人を雇用する必要がないので、従業員の雇用が比較的容易である。
- そのため、複数店舗の運営に向いているビジネスモデルである。
- 小規模店舗であるため、1店舗あたりの開業リスクは抑えつつ、着実に成功をさせ、店舗数の拡大をすることで、全体の売上高・および利益総額の拡大を行うことが可能。
固定費の低いビジネスモデル
- 「テイクアウト専門店」がベースのビジネスモデルとなっており、固定費が徹底的に抑えられている。
※しかし、オーナーの意向に合わせ、イートインスペースを作ることも可能。 - 店内は非常に狭くしており、物件取得費だけではなく、家賃も低く済む。
価格競争力があり、高品質な海鮮丼を割安価格てで提供しており、集客力が高いため、
出店エリアとしても、家賃の安い利便性が低い立地でも成立する。 - 店の大きさが小さければ、水道光熱費も抑えることが可能。
- 店舗面積が約2坪で月商200万以上の事例もある。
リスクが小さい
- 5~10坪程度で開業することが可能で、あるため、物件取得費用が低く済む。
- 備品等の仕入れに関しても、割安価格で仕入れることが可能。
- 初期投資額も小さいので、比較的短期間で投資回収をする事が可能である。
- テイクアウトをベースとしているため、コロナの影響も小さい。
原価率が高くする事で、集客力を担保している。
- 飲食業界の平均の原価率が30%程度なのに対して、どん丸は平均57%程度と強気の原価率になっている。
- 高品質な海鮮丼を安価に提供することで、購入率および、リピート率を劇的に上げている。
- 原価を上げる代わりに、開業資金や、人件費・家賃といった固定費を徹底的に下げる工夫を行うことで、利益が出るようにしている。
顧客層が広い
- 海鮮丼は商材特性上、性別・年齢・職業問わず、古くから人気であり、今後も廃れない。
- 更に店舗ごとにメニューを自由にできる事から、地域性なども合わせて顧客層のコントロール余地が大きい。
メニューの自由度が高く、廃棄ロスが小さい
- コンビニなどのフランチャイズは厳しく販売商材を管理されている。
- しかし、丼丸のフランチャイズは、出店エリアに応じた各地域の特性や、オーナーの意向などを加味して、自由にメニューを開発することができる。
- 提供商材を海鮮丼に限定される事が無いため、和菓子・スイーツ・焼き鳥・パンなど従来の発想ではあり得なかったようなユニークな組み合わせで販売している事例もある。
- 通常海鮮系のフランチャイズでは「ナマモノ」を扱うという特性から、廃棄ロスが経営課題となりがちである。
- しかし、丼丸の場合はメニューを加盟店が決められる事から「日替わり丼」などの形で、原材料を柔軟に使うことで、廃棄ロスを小さくする事ができる。 その結果、利益をしっかりと残すことが可能になっている。
屋号や、店舗デザインの自由度も高い
- 屋号も「丼丸」という文字さえ入れていれば、自由にカスタマイズできる。
- そのため、オーナーの苗字を屋号に入れたり、出店エリアにおけるキーワードを盛り込んだりすることができる。
- 看板やデザインもオーナーの意向に合わせて自由に設計することが可能。
仕入れ業者を強制されない
- フランチャイズ業界によくあるのが「指定業者からしか仕入れられない」というルール縛り。
これはフランチャイズ本部が、業者と連携をしており、本部が利益を乗せた上で、加盟店に原材料等を卸すという狙いがある。 - しかし、丼丸のフランチャイズの場合は、良い業者の紹介はしてもらえる一方で、その紹介業者から仕入れをさせるような強制はされない、というのが特徴。
働き方が自由
- コンビニなどの場合、24時間365日の営業を強制されたりするケースがある。
- しかし、どん丸のフランチャイズの場合は、営業時間や定休日などオーナーの自由に設定をすることができる。
- 結果として、プライベートを充実させることも可能。
最低販売価格ルールがあり、オーナーが守られている
- 基本的には、オーナーの自由に経営ができることが、丼丸のフランチャイズの大きなメリット。
しかし、最低販売価格に関しては強制される。 - オーナーの利益を守る観点からも、税込販売価格500円以下での販売は禁止されている。
- 安売りが完全に加盟店の自由であると、客数を増やすために、
赤字になるにも関わらず、無謀な価格設定がされてしまうリスクがある。
安売りは、加盟店同士でのメリットのない競争も誘発してしまう。
既存店同士での競合性が低い
- 店舗ごとに自由度が高いので、店名だけではなく、メニューも店舗ごとに多種多様である。
- そのため、フランチャイズであるにも関わらず、店舗ごとに顧客層が違うのが特徴。
- ゆえに、フランチャイズの店舗数が海鮮丼として業界ナンバーワンであるにも関わらず、既存店同士での売上の食い合いが起き辛いのが特徴。
- 従来フランチャイズは加盟店が増えると、出店余地がどんどん無くなっていくが、丼丸の場合は上記の理由から、新規開業余地がまだまだ残されている。
丼丸の弱み・事業課題、デメリット
他店舗の失敗の巻き添えリスク
- 丼丸はフランチャイズではある一方、店舗ごとに自由度が高い。
- そのため、他の店舗で満足度が低かったり、不愉快な思いをしてクレームなどの問題が起きた際には、他のフランチャイズオーナーにも悪影響が出る可能性がある。
- しかし、丼丸のフランチャイズの場合は、コンビニなどと違い、屋号に「丼丸」というキーワードさえ含まれていれば、自由に名前を変える事ができるため、一定の風評被害に対するリスクヘッジもされている点が魅力である。
食中毒のリスク
- 飲食店ビジネスである以上、他社と同様に常に食中毒のリスクはある。
- そのため、オーナーがしっかりとした衛生管理をする必要がある。
- しかし、丼丸の場合は、ほぼ全ての魚介類が冷凍、調理済みであるため、リスクは比較的低くなるようん設計がされている。
- 更に、医療機関や大手食品メーカーでも採用されている「業務用の強酸性電解水装置」を全店に設置している。
加盟の不安や、失敗(閉店/廃業等)の要因と対策
当事者意識の無い加盟検討者には向かない
- 丼丸のフランチャイズは、仕入れ先・メニュー開発など、あらゆる面で、自由度が高い。
- 一方で、様々なことを強制されない代わりに、自身の考案した施策が外れた時の責任は自分で取る必要がある。
- そのため、オーナーが自身で仮説を作り出し、検証を行い、都度経営判断をしていく必要があるフランチャイズである。
- 主体性や当事者意識の無い加盟検討者には向かないフランチャイズ。
- フランチャイズという形態を借りて、成功確率を高めつつも、一定、自身の才覚による事業の伸び代を持ちたいような検討者や企業に向いている。
収支モデルの目安、収益(利益)事例
自宅オーナー
月間売上:256万2855円
月間利益:98万966円
利益率:38%
法人オーナー
月間売上:412万5890円
月間利益:87万677円
利益率:21%
https://sasafune.co.jp/
開業資金(加盟金)総額、初期開業費用総額
合計は484万円程度となります。
丼丸(どん丸)は複数店舗の運営に向いているビジネスモデルであり、2店舗目以降の出典には加盟金が不要という特典があります。
加盟金:110万円
研修日:15万円
補償金:9万円 ※解約時に返金
内装看板工事:150万円 ※てんんぽの取得状況によって大きく変動。居抜き物件などの場合は、初期費用は安く済む。
陶器備品:120万円 ※紹介業者を利用すると、備品が格安で取得できて、設置まで可能。
業務用冷蔵庫 129万円→30万以下
ネタケース 30万円→15万以下
丼丸専用特注コールドテーブル 20万以下
広告宣伝費:10万円
店舗取得費:50万円 ※物件によって敷金・補償金が異なる
その他:20万円 ※レジ・備品等
https://sasafune.co.jp/
フランチャイズ加盟オーナーや、顧客からの評判・口コミ・評価
オーナーからの評判・口コミ・評価
本社の中も見ましたが、業界No.1のフランチャイズ本部にも関わらず、
非常に質素であり、本部の社長に無駄な見栄などがないのも好感が持てます。
代表取締役社長の人柄に惹かれたのも加盟を決めた理由です。
やはり、長くお付き合いをしますから、代表との相性や、信頼できるかなどのポイントも大切です。
コロナ禍で周囲の飲食店が閉店ラッシュになってしまった中、丼丸はテイクアウト前提のビジネスモデルだった事から危険を回避できた。
のれん代が安すぎて、最初は怪しいと思ったが、商談を通してその不安は払拭された。
気になることは納得ができるように、ちゃんと質問はした方がいいと思う。
販売価格が、なぜ安いのかわからなかったが、ビジネスモデルを知ったことで理解できた。
やはり固定費が低い事業はリスクが小さい。
顧客からの評判・口コミ・評価
500円くらいなのに、ネタが新鮮で、めちゃくちゃ安い!!
週2回は食べてます。
たまに最寄駅以外でも食べますが、店舗ごとに個性があっていいですね。気合い入ってる。
魚介系なので、味が安定しないイメージがありましたが、どん丸はいつでも一定の品質を保っていますね。
安くて美味しいです。ごちそうさまでした。
種類があり過ぎて少し迷ってしまう事があるけど、制覇をするべく通いまくっています笑
なぜ安いのか理解できないクオリティです!
※各種情報は調査時点のものです。独自の調査による推測の情報も含まれていますので、正確で詳細な情報は本部に連絡をして確認をしましょう。また、収支モデルなどの数値はあくまでもシュミレーションであり保証されるものではありません。
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