「かつや」のフランチャイズ(FC)の独立・開業・起業情報を開業資金や収益サポート体制、口コミ・評判まで徹底解説!

はじめに

「トンカツの市場規模の約60%をわずか1社が独占している」ということを知っている人は少数です。
その脅威的な成果を出し、コロナなどの外部環境の変化にも対応し、成長し続けている業界No1企業が、
「かつや」を運営するアークランドサービスホールディングス株式会社です。

職人のイメージが強い、和食代表のトンカツの世界で、オートフライヤーを導入することで、格安のトンカツを提供することに成功した同社ですが、かつやが儲かる秘訣は他にも沢山あるという事は、あまり知られていません。

この分析記事では「かつや」の強み・弱み、市場動向について徹底的に解説していきます。

目次

「かつや」の経営の強み・独立開業メリット

フランチャイズで独立開業するのであれば、儲かるか、儲からないかは重要なポイントです。
お金だけがフランチャイズの開業メリットでは無いものの、
成し遂げたいことが実現できるかは、事業としての強みを見れば、かなり見えてくるものがあるはずです。
下記で同社の強みを徹底的に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

業界NO.1シェア企業

  • 同社は、日本のかつ丼・トンカツ市場の約60~70%程度を握っている。
  • 業界NO1であると、店舗数の伸び代は小さいと思いきや、直近も順調に店舗数が拡大傾向にある。
  • 上場した際は100店舗程度しかなかったが、直近は約500店舗へと5倍近い拡大をしている。

優れたビジネスモデル

出店戦略

  • 「かつや」全店舗の約9割が郊外での出店となっている。 これは客単価が低く、家賃の高い都心には出店をあまり積極的に進めてこなかったということが起因している。
  • コロナ禍ではリモートワークが増えたため、駅前などの都心出店を戦略として選択していた飲食企業は大打撃を受けたが「かつや」の影響は軽微だった。

テイクアウト売上の拡張

  • コロナ禍ではテイクアウトの売上が増えた契機になっており、既に売上に対して約50%がテイクアウトになっている。
  • この構造転換に成功しただけではなく、売上としても、上期売上前年比で106%で着地しており、好調である。
  • この構造展開に合わせて、テイクアウト専用オーダー機などを投資しており、利便性向上による新規顧客の獲得や、人件費抑制への対応を行っている。

平均月商が急増実績

  • 2007年には同社の平均月商は673万円だったが、2021年には平均月商が820万円と急拡大している。

職人不要を実現したオートフライヤー

  • 和食の代表格であるトンカツは本来、長い修行を行った熟練の料理人でないと美味しいものが作れない。
  • しかし、メーカーと共同開発したオートフライヤーを導入することで、プロの上質な味を安定的に提供できるようにしている。
  • 職人がいらないので、人件費が安く済むのが特徴である。

オペレーション能力の高さ

  • 客席のレイアウトも店舗ごとに考え抜かれている。
  • お客様との距離を近くすることで、少人数で効率的に店を回せるようにしている。
  • キャベツを代表格に、可能な限り、既に切られている食材を使用することで、プロの熟練した料理人のような品質で食材を提供できるようにしている。
  • 高度な技術を必要としないので、未経験のパートやアルバイトでも短期間の研修で調理出来るオペレーションになっている。

提供速度が早い

  • とんかつ専門店は本来、注文のたびに手作業で揚げていく作業が必要である。
    ゆえに提供速度が遅く、顧客は入店から完食まで時間がかかるのが一般的だった。
  • しかし、かつやはオートフライヤーを導入していることから、とんかつにも関わらず早い商品の提供が可能になっている。
    そのため回転率が一般的な、トンカツ専門店よりも高い水準で出せる、という強みがある。

価格競争力の高さ

  • トンカツ専門店は職人による高価格帯の店が多く、ランチの安い店であっても、1000円台からの店が多い。
  • しかし「かつや」では、オートフライヤーの導入などのオペレーションの強み等があり、相場の半額程度の500円程度の価格で販売することに成功している。

本部の商品企画力・集客力

  • 定期的に本部によって、商品開発が行われており、広告等の知見も深いため、新規顧客の集客及び、既存顧客のリピートにおいて大きな力がある。

食材のこだわり

肉のこだわり

  • 豚肉は、肥育から加工工程まで厳しく管理された北米の大手から、冷蔵で管理されたものを仕入れて使用している。
  • かつや指定の工場でカットされてから店舗に運搬されている。
  • 約1ヶ月間熟成された豚肉を利用しており、冷凍の肉では味わうことができない旨味の多い肉を使用している。

パン粉のこだわり

  • 剣立ちが重視された生パン粉を使用している。
  • 衣がツンツンしているので、見た目としても、美しいカツになる。
  • 剣立ちが良いと油切れも良くなる。

米のこだわり

  • 適度な粘りと弾力がある国産米を使用しており、外国米などの利用はしていない。
  • 全国各地の米の中から選び抜いて独自にブレンドした「かつや」オリジナルのブレンド米を使用している 。

キャペツのこだわり

  • 指定の農場で栽培されたキャベツを使用しており、朝採れキャベツを店舗に配送している。
  • カットによっても味が変わるため切り方にも強いこだわりがあり、0.1ミリ単位での調整がされている。

「かつや」の弱み・事業課題、デメリット

初期投資額が小さくはない

  • 安定性が欠けて、1店舗あたり売上も小さいような小規模な飲食系フランチャイズであれば、初期費用が数百万程度でスタートができる場合もある。
  • それに対して「かつや」のフランチャイズは、例えばロードサイド新築店舗であれば、物件取得費含まず6,120万円程度かかる。そのため加盟検討者によっては、なかなか開業が難しいケースもある。

単価が低い

  • 安いメニューであれば、約500円程度で食べることが可能。
  • そのため、単価としては低めである。
  • 一方で、その価格で美味しいトンカツを出すことが可能なので、集客がしっかりとできるという強みにも直結している。

男性顧客の方が多い

  • 直近いろいろな企画やマーケティング活動によって変わってきてはいるが、やはり食品としての特性上、やや男性顧客からのニーズが強い。

「かつや」の事業機会(メリット)・市場特性

年間通じて、安定したニーズ

  • かき氷などは1番わかりやすい例ではあるが、飲食では1年間を通して、需要が安定しないことも多い。
  • しかし検索エンジンのGoogleにおける検索動向を調べてみると「トンカツ」は年間通じて需要が一定であり安定していることがわかる。
  • タピオカのような一過性のブームではなく、国民食として根強い人気がある業態である。

自宅では作り辛い食品であり、外食・内食ニーズが高い

  • トンカツは揚げ物のカテゴリにおいても大人気だが、調理工程の問題から、作るのに手間がかかり、油汚れが発生してしまうという問題があり、今後も含めて外食・内食ニーズが極めて高いという特性がある。

テイクアウトの拡大

  • コロナを契機にテイクアウト売上が伸長。
  • テイクアウト専用メニュー、フェアメニューなどの施策によって順調にテイクアウト売上を伸ばしている。

「かつや」の事業脅威

原価の高騰

  • 資源価格や原材料価格の高騰、為替の急変動などが起きており、他社同様に厳しい状況

安定的な仕入れ

  • 商材が食品という特性から安定的な仕入れが必須となっている。
  • そのため、疫病や、天候不順などによる農作物の不作などの問題等により仕入れに影響が出る可能性がある。
  • 原材料の仕入れ先を複数持つことで、リスクの分散を取るように動いている。
  • 同社は、業界ナンバーワンのシェアを有していることからも、仕入れにおけるバイイングパワーは高い。

人件費の高騰

  • 人材確保のための時給引き上げなどが必要

競合他社の増加

  • 「トンカツ専門店」という業態では、競合は少ないが、「トンカツを扱う店」と捉えると、コンビニなども競合となっている。そのため、更なる品質向上等の施策が必要である。

食品衛生法

  • 飲食業であるがゆえ、食品衛生法の規制対象である。
  • ゆえに、衛生上の問題が起きた際、食品等の廃棄処分、営業停止・営業禁止、営業許可の取消しを命じられるというリスクがある。

開業資金(加盟金)総額、初期開業費用総額

加盟条件

加盟金:500万円
加盟保証金:200万円
ロイヤリティ:売上の5.0%~3.0%(店舗数増加により低減)
契約期間:5年
更新料:100万円

出店条件<ロードサイド>

立地:幹線道路沿い
敷地面積:250坪以上
建物面積:30~35坪以上
駐車場台数:15台以上
間口:25メートル以上

出店条件<ビルイン>

立地:主要駅前等(乗降客数70,000人/日以上)
階層:1階路面
有効面積:15坪以上
間口:4メートル以上

初期投資

加盟金:500万円
指定品:1,100万円
建築費(内外装含む):3,590万円
厨房費:720万円
開業費:210万円

合計:6,120万円
※ロードサイド新築店舗の想定
※物件取得費含まず

https://www.arclandservice.co.jp/

会社概要

会社名

アークランドサービスホールディングス株式会社

設立年・創業時期

平成5年3月 アークランドサービス株式会社を設立。本社を新潟県三条市大字上須頃445番地に設置。
平成6年6月 株式会社サンマルクと「ベーカリーレストラン サンマルク」のフランチャイジーとして加盟契
約を締結。(平成15年12月契約解除)
平成7年8月 東京都杉並区に「サンマルク杉並松庵店」を開店。
平成10年8月 神奈川県相模原市にとんかつ専門店の「かつや」1号店として「かつや相模大野店」を開店。
平成11年7月 「かつや」フランチャイズ事業への展開を開始。
平成11年11月 東京都新宿区に東京営業所を設置。
平成13年9月 千葉県柏市に焼肉専門店「赤大門柏店」を開店。
平成14年2月 東京営業所を東京都新宿区より東京都千代田区神田佐久間町一丁目8番地4へ移転。
平成14年3月 新潟県新潟市に定食屋「お肴や新潟駅南店」を開店。
平成15年9月 子会社、ビイエスフーヅ株式会社を「かつや」以外の業態の拡大を目的として設立。
平成16年4月 本社機能を東京営業所に移転。
平成16年8月 ビイエスフーヅ株式会社を簡易合併方式により吸収合併。
平成17年7月 スーパーセンタームサシ新潟店内にフードコートを設け、直営店(岩船漁港、魚沼牧場、カント
リーボーイ)を開店し、フードコートの運営を開始。
平成17年10月 ホームセンタームサシ京都八幡店内にイタリアンカフェ「チェントペルチェント京都八幡店」を
開店。
平成18年10月 東京都世田谷区にしゃぶしゃぶ専門店「鍋組下北沢店」を開店。
平成18年12月 本店所在地を東京都千代田区神田佐久間町一丁目8番地4へ変更。
平成19年3月 東京都日野市にてんぷら専門店「てんぷ亭日野台店」を開店。
平成19年8月 ジャスダック証券取引所に株式を上場。

資本金・総資産

1,932百万円

従業員数

(グループ合計) 社員503名 、パート・アルバイト 5,802名 (2021年12月現在)

売上・売上高の業績推移

(連結) 442億円 (2021年度)

本社・支社・事業所・製造所・所在地・国内店舗数

本店の所在の場所】 東京都千代田区神田駿河台四丁目3番地 新お茶の水ビルディング14階

代表者氏名・代表取締役社長・経営者

代表取締役社長 坂本 守孝

フランチャイズ加盟オーナーや、顧客からの評判・口コミ・評価

悪い評判・口コミ・評価

大好きなので、もっと都心にできて欲しい!なんでちょっと外れた場所にしかないんだろう。もっと通いたいんだけどな。。。

量が多いので、小さな子供が1人で食べ切るのは難しい時もあります。

特に昼時はいつも大行列で、駐車場に車が入らず、諦めて帰ることがあります。

良い評判・口コミ・評価

定員さんの接客がすごく素敵でした!

期間限定メニューも新作が毎回・毎回美味しい!とりあえず、かつやに行っておけば、食事はなんとかなる。

案内がテキパキしていて、気持ちよく食事をすることができました。ご馳走様でした。

カツ屋さんのカツカレーはやっぱり格別ですね!意外とカツって食べ方がたくさんあるので、行くのが飽きないです。

500円とかでカツが食べられるって、どういうこと・・・?元々安いのに割引とかまでやってたりすることある。経営努力すごすぎだろ!!

つぶれない店って、結局はこういうコスパが良くて、サービスもいい店だよな。
オーストラリアの友達が日本に遊びにきた時は必ず案内しますが、毎回驚かれます笑

よくある質問

かつやのフランチャイズ店舗数は?

直営を合わせて499店舗です。

かつやの元会社は?

アークランドサービスホールディングス株式会社です。

※各種情報は調査時点のものです。独自の調査による推測の情報も含まれていますので、正確で詳細な情報は本部に連絡をして確認をしましょう。また、収支モデルなどの数値はあくまでもシュミレーションであり保証されるものではありません。

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